Pseudomonas aeruginosaで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)は、その名の由来にもなっている青緑色の色素「ピオシアニン」を産生することが特徴です。この色素は、緑膿菌感染症の患部が青緑色を呈する原因ともなります。他の選択肢は、緑膿菌の一般的な性状と一致しません。特に、鞭毛の形態、ブドウ糖の代謝経路(酸化か発酵か)、オキシダーゼ反応の有無は、グラム陰性桿菌の鑑別において非常に重要なポイントとなります。
選択肢ごとの解説
- 1. 緑膿菌は42℃でも発育しますが、4℃では発育しません。
- 2. 緑膿菌は単毛性鞭毛(極鞭毛)を持つグラム陰性桿菌です。正しくは:単毛性鞭毛(極鞭毛)をもつ。選びやすい理由:グラム陰性桿菌は鞭毛を持つものが多いという一般的な知識から、具体的な鞭毛の種類を誤認しやすいです。混同注意:腸内細菌科細菌など、周毛性鞭毛を持つ他のグラム陰性桿菌と混同しやすいです。
- 3. 緑膿菌はブドウ糖を酸化的に分解しますが、発酵はしません。好気性細菌であり、発酵性の代謝経路を持たないため、OFテストでは酸化型(O/F+, G-)を示します。正しくは:ブドウ糖を酸化的に分解する。選びやすい理由:ブドウ糖を利用する菌であるという点は正しいのですが、その代謝経路が酸化か発酵かという点で誤解しやすいです。発酵菌と酸化菌の区別は微生物学の基本的な知識なので、安易に選んでしまう可能性があります。混同注意:腸内細菌科細菌など、ブドウ糖を発酵する他の細菌と混同しやすいです。
- 4. 緑膿菌はチトクロームオキシダーゼを産生するため、オキシダーゼ反応は陽性です。この反応は緑膿菌の鑑別に重要な項目です。正しくは:オキシダーゼ反応が陽性である。選びやすい理由:グラム陰性桿菌にはオキシダーゼ陰性のもの(例:腸内細菌科)も多いため、混同してしまいやすいです。混同注意:腸内細菌科細菌(オキシダーゼ陰性)と混同しやすいです。
- 5. 正解。緑膿菌は、その特徴的な青緑色の色素であるピオシアニンを産生します。この色素は緑膿菌の重要な鑑別点の一つです。選びやすい理由:特異的な色素産生は菌種鑑別において重要な指標であるため、この知識は比較的覚えやすいです。
国試ポイント
本問題は、緑膿菌の主要な生化学的性状および形態学的特徴に関する知識を問うものです。特に、色素産生、鞭毛のタイプ、糖代謝(酸化/発酵)、オキシダーゼ反応は、グラム陰性桿菌の同定において頻出かつ重要な鑑別点であり、正しく理解しているかが試されます。
混同注意
緑膿菌はグラム陰性桿菌に属するため、他のグラム陰性桿菌(特に腸内細菌科の細菌や他の非発酵性グラム陰性桿菌)と、その生化学的性状や形態学的特徴を混同しやすいです。例えば、鞭毛のタイプ、ブドウ糖の代謝経路(酸化と発酵)、オキシダーゼ反応の陽性/陰性は、それぞれの菌種を鑑別する上で決定的な違いとなるため、正確な知識が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に緑膿菌に関する問題が出た場合は、その培養条件、薬剤感受性、関連する臨床症状、特に日和見感染症としての側面や、医療現場における重要性(院内感染、薬剤耐性)にも注目して学習すると良いでしょう。
関連知識
緑膿菌は日和見感染症の原因菌として知られ、院内感染の原因菌としても重要です。薬剤耐性菌(多剤耐性緑膿菌, MDRP)の問題も深刻です。臨床検査においては、培養、同定(生化学的性状検査)、薬剤感受性試験が重要となります。ピオシアニンの他にも、フルオレセイン(ピオベルジン)などの色素を産生することもあります。