Mycobacterium属でⅠ群N光発色菌群Qはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
M.kansasiiはRunyon分類でI群(光発色菌群)に分類され、色素産生が光によって促進されます。生化学的性状としては、ナイアシン試験陰性、カタラーゼ試験陽性が特徴です。この問題では、Runyon分類と代表的な生化学的性状を組み合わせて問うことで、抗酸菌の鑑別診断に関する基本的な知識を試しています。
選択肢ごとの解説
- 1. M.abscessusは迅速発育菌であり、Runyon分類ではIV群に属します。正しくは:M.abscessusはRunyon分類のIV群(迅速発育菌群)です。選びやすい理由:非結核性抗酸菌であるため、何らかの群に属することは想像できるが、詳細な分類を覚えていないと間違えやすい。混同注意:他の非結核性抗酸菌の分類と混同しやすい。
- 2. M.aviumは非光発色菌であり、Runyon分類ではIII群に属します。また、ナイアシン試験は陰性、カタラーゼ試験は陽性ですが、光発色菌ではありません。正しくは:M.aviumはRunyon分類のIII群(非光発色菌群)です。選びやすい理由:非結核性抗酸菌として頻繁に登場するため、知識があると思い込みやすい。ナイアシン陰性、カタラーゼ陽性という情報で引っかかりやすい。混同注意:M.kansasiiと特徴の一部が似ているため、混乱しやすい。
- 3. M.fortuitumは迅速発育菌であり、Runyon分類ではIV群に属します。正しくは:M.fortuitumはRunyon分類のIV群(迅速発育菌群)です。選びやすい理由:M.abscessusと同様に非結核性抗酸菌としてよく知られており、分類が曖昧だと誤答しやすい。混同注意:他の迅速発育菌や、他の非結核性抗酸菌の分類と混同しやすい。
- 4. 正解。M.kansasiiはRunyon分類においてI群(光発色菌群)に属し、ナイアシン試験は陰性、カタラーゼ試験は陽性です。問題文のすべての条件に合致します。
- 5. M.tuberculosisはRunyon分類ではどの群にも属さず、結核菌群として独立しています。また、ナイアシン試験は陽性です。正しくは:M.tuberculosisは結核菌群であり、Runyon分類のI群には属しません。また、ナイアシン試験は陽性です。選びやすい理由:Mycobacterium属で最も有名な菌種であるため、無意識に選んでしまいやすい。他のマイコバクテリウムとの区別が曖昧だと間違えやすい。混同注意:結核菌群と非結核性抗酸菌(Nontuberculous Mycobacteria: NTM)の分類を混同しやすい。
国試ポイント
抗酸菌のRunyon分類(I群~IV群)と、各群に属する主要菌種の生化学的性状(特にナイアシン試験、カタラーゼ試験、色素産生様式)を正確に理解しているかが問われます。
混同注意
Runyon分類における各群の代表菌種と、それぞれの生化学的性状(ナイアシン試験、カタラーゼ試験、色素産生性、発育速度)が混同しやすい。特に、I群とIII群、結核菌群の区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合は、まずRunyon分類のどの群に属するかを確認し、その後、ナイアシン試験、カタラーゼ試験、そして発育速度(迅速/遅延)などの生化学的性状を照合して判断します。
関連知識
Runyon分類は非結核性抗酸菌(NTM)の分類法であり、I群(光発色菌群)、II群(暗発色菌群)、III群(非発色菌群)、IV群(迅速発育菌群)に分けられます。結核菌群はRunyon分類には含まれません。ナイアシン試験はM.tuberculosisの同定に有用な試験であり、陽性であればM.tuberculosisの可能性が高いです。カタラーゼ試験は多くのマイコバクテリウム属菌で陽性ですが、一部の菌種(例えばM.tuberculosisの一部株やINH耐性株)では陰性となることがあります。