リンパ球と単球との鑑別に有用な染色法はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
非特異的エステラーゼ染色は、単球系の細胞が陽性を示す特性を持つため、陰性であるリンパ球との鑑別に非常に有効な特殊染色法です。
選択肢ごとの解説
- 1. 鉄染色はヘモジデリンなどの鉄成分を検出する際に用いられ、リンパ球と単球の鑑別には直接的な有用性はありません。正しくは:鉄染色は主に鉄芽球性貧血の診断や、鉄貯蔵状態の評価に用いられます。選びやすい理由:血液細胞の染色法という点で迷うかもしれませんが、特異性が異なります。混同注意:血液細胞一般の染色法全般と混同しやすいかもしれません。
- 2. PAS染色(過ヨウ素酸シッフ反応)はグリコーゲンなどの多糖類を検出する染色で、急性リンパ性白血病(ALL)の診断には有用ですが、正常リンパ球と単球の鑑別には主要な方法ではありません。正しくは:PAS染色は主に糖原病や急性リンパ性白血病の芽球染色に用いられます。選びやすい理由:白血病診断で用いられるため、血液細胞の鑑別と関連があるように見えます。混同注意:急性リンパ性白血病の診断におけるPAS染色陽性像と混同しやすいです。
- 3. 特異的エステラーゼ染色は顆粒球系の細胞に強く陽性を示すため、急性骨髄性白血病(M2, M3型など)の診断に有用ですが、単球は陰性または弱陽性であり、リンパ球との鑑別には直接的ではありません。主に顆粒球系と単球系の区別に使われます。正しくは:特異的エステラーゼ染色は、主に顆粒球系の細胞を同定するのに用いられます。選びやすい理由:エステラーゼ染色の一部であるため、単球との関連性を想起させやすいです。混同注意:非特異的エステラーゼ染色と混同しやすいです。
- 4. 正解。非特異的エステラーゼ染色(α-ナフチル酢酸エステラーゼ染色など)は、単球系細胞に強く陽性を示す特徴があります。一方、リンパ球は陰性であるため、両者の鑑別に非常に有用です。
- 5. アルカリホスファターゼ染色は、好中球系の細胞(特に成熟好中球)に陽性を示し、慢性骨髄性白血病(CML)と類白血病反応の鑑別などに用いられますが、リンパ球と単球の鑑別には適していません。正しくは:アルカリホスファターゼ染色は主に好中球系の活動性評価や、CMLの鑑別に用いられます。選びやすい理由:血液細胞の診断に用いられるという点で関連性があるように見えます。混同注意:他の白血病鑑別で用いられる染色法と混同しやすいです。
国試ポイント
リンパ球と単球の鑑別における特殊染色の選択が問われています。各特殊染色がどの細胞系に陽性を示すか、およびその主な臨床的意義を理解しているかが重要です。
混同注意
特異的エステラーゼ染色と非特異的エステラーゼ染色の陽性細胞系の違い、およびPAS染色など他の特殊染色の主な適用細胞を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、各特殊染色(PAS、ペルオキシダーゼ、特異的エステラーゼ、非特異的エステラーゼ、アルカリホスファターゼなど)がどの細胞系(顆粒球系、単球系、リンパ球系、赤芽球系など)に陽性を示すか、そしてその主な診断的意義を正確に想起できるかを確認します。
関連知識
各血液細胞系の特徴と、白血病の分類診断に用いられる各種特殊染色の原理と陽性像。