赤血球の封入体はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
ハインツ小体は変性ヘモグロビンの凝集物、パッペンハイマー小体は鉄顆粒(ヘモジデリンなど)の凝集物であり、いずれも赤血球内に観察される封入体です。他の選択肢は、デーレ小体が好中球、アウエル小体が骨髄性白血病細胞、ラッセル小体が形質細胞にそれぞれ見られる封入体であり、赤血球には出現しません。
選択肢ごとの解説
- 1. デーレ小体は好中球細胞質に現れる青色顆粒状の封入体であり、赤血球には見られません。感染症や炎症、妊娠などで観察されます。正しくは:デーレ小体は好中球に見られます。選びやすい理由:「小体」という名称から、封入体の一種であることは正しいですが、細胞の種類が異なります。混同注意:他の血球(白血球)に見られる封入体と混同しやすいです。
- 2. アウエル小体は骨髄性白血病細胞(主に骨髄芽球や前骨髄球)の細胞質に特徴的に見られる赤紫色のアズール顆粒であり、赤血球には出現しません。正しくは:アウエル小体は骨髄性白血病の白血球に見られます。選びやすい理由:こちらも「小体」という名称から封入体の一種であり、血液系の細胞に出現することから選んでしまう可能性があります。混同注意:白血病診断で重要な所見であるため、印象に残りやすいですが、赤血球のものではないと区別が必要です。
- 3. 正解。ハインツ小体は、変性ヘモグロビンが赤血球内に析出したもので、特に溶血性貧血やG6PD欠損症、不安定ヘモグロビン症などで観察されます。赤血球の代表的な封入体の一つです。選びやすい理由:赤血球の封入体としてよく知られており、見慣れた選択肢です。
- 4. ラッセル小体は形質細胞の細胞質内に見られる免疫グロブリンの蓄積であり、多発性骨髄腫などで観察されます。赤血球には出現しません。正しくは:ラッセル小体は形質細胞に見られます。選びやすい理由:「小体」という名称で、血液疾患に関連することから誤って選ぶ可能性があります。混同注意:免疫系の細胞に見られる封入体と混同しやすいです。
- 5. 正解。パッペンハイマー小体は、赤血球内のフェリチンやヘモジデリンなどの鉄顆粒の凝集物で、脾臓摘出後や鉄芽球性貧血、溶血性貧血などで見られます。赤血球の代表的な封入体の一つです。選びやすい理由:赤血球の封入体として、ハインツ小体と並んでよく出題される項目です。
国試ポイント
血液細胞に見られる様々な封入体について、それがどの細胞に現れるか、またその正体(病態生理)を正確に理解しているかを問う問題です。特に赤血球の封入体は複数あるため、区別して覚える必要があります。
混同注意
各封入体の名前とそれが観察される細胞の種類を正確に結びつけることが重要です。特に「小体」とつくものが多いため、どの細胞のどの病態で出現するかを整理しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、まず「どの血球(赤血球、白血球、形質細胞など)の封入体か」を判断し、次に「その封入体の正体は何で、どのような病態で出現するか」を詳細に確認することが求められます。
関連知識
赤血球の封入体には他にハウエル・ジョリー小体(核の残存物)、塩基性斑点(リボソームの凝集物)などがあります。それぞれの封入体がどのような機序で形成されるか、またどのような疾患で観察されるかを理解しておくことが重要です。