細菌と酸素必要度による分類の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
Mycobacterium tuberculosis(結核菌)は、酸素を必須とする偏性好気性菌であり、肺に感染しやすい理由の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. Campylobacter jejuniは、酸素濃度が低い環境(微好気条件)を好む微好気性菌です。正しくは:Campylobacter jejuniは微好気性菌である。選びやすい理由:嫌気的な環境を好むため、通性嫌気性菌と誤解されやすい。混同注意:通性嫌気性菌(酸素があってもなくても増殖できる菌)と微好気性菌(低酸素条件を好む菌)
- 2. Clostridium difficileは、酸素が存在すると増殖できない偏性嫌気性菌です。正しくは:Clostridium difficileは偏性嫌気性菌である。選びやすい理由:Clostridium属の一部は好気性菌と勘違いされることもあるが、ほとんどが偏性嫌気性菌である。混同注意:偏性好気性菌(酸素がないと増殖できない菌)と偏性嫌気性菌(酸素があると増殖できない菌)
- 3. 正解。Mycobacterium tuberculosis(結核菌)は、増殖に高濃度の酸素を必要とする偏性好気性菌です。このため、主に肺に感染し、肺の活動性が高い上葉に病変を作りやすい特性があります。
- 4. Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌)は、酸素が存在する環境でよく増殖する偏性好気性菌です。正しくは:Pseudomonas aeruginosaは偏性好気性菌である。選びやすい理由:好気性菌であることは正しいが、微好気性菌と混同しやすい。混同注意:微好気性菌(低酸素条件を好む菌)と偏性好気性菌(酸素がないと増殖できない菌)
- 5. Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)は、酸素の有無にかかわらず増殖できる通性嫌気性菌です。嫌気条件下でも発酵によってエネルギーを得られます。正しくは:Staphylococcus aureusは通性嫌気性菌である。選びやすい理由:嫌気条件下でも増殖できるため、偏性嫌気性菌と誤解されやすい。混同注意:通性嫌気性菌(酸素があってもなくても増殖できる菌)と偏性嫌気性菌(酸素があると増殖できない菌)
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、主要な病原細菌の名称と、その酸素要求度による分類の組み合わせが頻出します。特に、臨床的に重要な菌種(例:結核菌、ブドウ球菌、ウェルシュ菌など)の特性を正確に理解しているかが問われます。
混同注意
細菌の酸素要求度分類は、偏性好気性菌、微好気性菌、通性嫌気性菌、偏性嫌気性菌など、似たような名称が多く混同しやすいです。特に、『偏性』と『通性』の違い、また『好気性』と『嫌気性』の組み合わせを正確に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、主要な病原細菌(グラム陽性球菌、グラム陰性桿菌、抗酸菌、嫌気性菌など)それぞれについて、代表的な菌種の酸素要求度分類を再確認する。特に、例外的な性質を持つ菌種に注意を払う。
関連知識
細菌の増殖に必要な酸素濃度は、生息環境や病原性に関与します。例えば、偏性嫌気性菌は消化管や深部の創傷感染に、偏性好気性菌は肺や表皮の感染に関わることが多いです。また、薬剤感受性試験や培養条件にもこの分類が重要になります。