世界保健機関〈WHO〉の活動はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
世界保健機関(WHO)の主要な活動の一つに、国際疾病分類(ICD)の策定があります。ICDは疾病や関連する健康問題の標準的な分類を提供し、世界の保健統計や疫学研究に不可欠なツールとなっています。他の選択肢の活動は、それぞれ国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連世界食糧計画(WFP)、国際労働機関(ILO)といった異なる国際機関の主な活動です。WHOの役割を正確に理解することが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 識字率の向上は、国連教育科学文化機関(UNESCO)やユニセフ(UNICEF)などが中心となって取り組む活動であり、WHOの直接的な管轄ではありません。WHOは健康教育を通じて間接的に識字能力と関連する活動を行うことはありますが、識字率向上そのものを主要な活動とはしていません。正しくは:この活動はUNESCOなどが主導します。選びやすい理由:健康と教育は密接な関係があるため、WHOも関与しそうに思えるかもしれません。混同注意:教育機関の活動、特に健康教育と混同しやすいです。
- 2. 難民の帰還支援は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の主要な活動です。WHOは難民の健康問題には対応しますが、帰還そのものの支援は行いません。正しくは:この活動はUNHCRなどが主導します。選びやすい理由:難民の健康問題はWHOの管轄であるため、帰還支援も含むと誤解しやすいです。混同注意:難民支援に関する複数の国際機関の役割を混同しやすいです。
- 3. 世界食糧援助計画の実施は、国連世界食糧計画(WFP)の主要な活動です。WHOは栄養改善や食料安全保障に関する勧告は行いますが、具体的な食糧援助計画の実行は担当しません。正しくは:この活動はWFPなどが主導します。選びやすい理由:栄養状態と健康は直接関係するため、WHOが食糧援助を行うと考えるかもしれません。混同注意:栄養に関する国際機関と食糧援助機関の役割を混同しやすいです。
- 4. 正解。国際疾病分類(ICD)は、疾病や健康問題の国際的な統計標準としてWHOが作成・改訂しているものです。これはWHOの非常に重要な活動の一つであり、世界各国の疫学研究、医療統計、臨床診断などに広く用いられています。
- 5. 労働者の健康保護に関する勧告や基準の策定は、国際労働機関(ILO)の主要な活動です。WHOは公衆衛生全般の立場から労働衛生に言及することはありますが、労働者の健康保護に関する国際的な勧告を専門に行うのはILOです。正しくは:この活動はILOなどが主導します。選びやすい理由:健康問題全般を扱うWHOが労働者の健康も含むと誤解しやすいです。混同注意:健康に関する国際機関と労働に関する国際機関の役割を混同しやすいです。
国試ポイント
本問は、世界保健機関(WHO)の具体的な役割と、他の主要な国際機関の活動内容を区別できるかを問う問題です。特に、国際疾病分類(ICD)がWHOの重要な成果物であることを知っているかがポイントとなります。国際機関の名称と主要な活動内容の組み合わせを正確に覚える必要があります。
混同注意
国連の様々な専門機関(UNICEF, UNESCO, UNHCR, WFP, ILOなど)の役割とWHOの役割を混同しやすいです。特に健康と密接に関連する分野(教育、栄養、労働など)においては、どの機関が主たる責任を負っているかの区別が難しいことがあります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、WHOの他の主要な活動(例: 感染症対策、医薬品の国際基準策定、パンデミックへの対応)や、他の国際機関(例えば、ユニセフやFAOなど)の具体的な活動内容が選択肢に含まれていないかを確認します。また、各機関の活動の『主たる』役割に注目し、付随的な活動と混同しないよう判断します。
関連知識
WHOの他の主要活動には、感染症対策(パンデミック対応、ワクチン推進)、非感染性疾患対策、母子保健、環境保健、医薬品の品質管理、健康に関する国際規範の策定などがあります。国際疾病分類(ICD)は定期的に改訂されており、最新版の動向も関連知識として重要です。