患者血清のLDアイソザイムパターン(別冊No. 5)を別に示す。考えられるのはどれか。2つ選べ。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
下図のLDアイソザイムパターンは、LD1とLD2の分画が著しく増加していることを示しています。LD1は心筋や赤血球に多く存在するため、心筋梗塞や溶血性貧血で血中に逸脱し、このようなパターンを示します。
選択肢ごとの解説
- 1. 急性肝炎ではLD5の著しい増加が見られますが、下図のパターンとは異なります。正しくは:急性肝炎では主にLD5が増加し、LD4も増加することがあります。選びやすい理由:LDは肝臓にも多く存在するため、肝疾患を連想しやすいかもしれません。混同注意:肝疾患でのLDパターンと、心筋梗塞や溶血性貧血でのパターンを混同しやすいです。
- 2. 正解。心筋梗塞では、心筋に多く存在するLD1が著しく増加し、LD2も増加します。下図のパターンはLD1とLD2の増加が顕著であり、心筋梗塞に典型的な所見です。
- 3. 正解。溶血性貧血では、赤血球内に多く存在するLD1が逸脱して血中に放出されるため、LD1が著しく増加し、LD2も増加します。下図のパターンはLD1とLD2の増加が顕著であり、溶血性貧血に典型的な所見です。
- 4. 横紋筋融解症では、筋肉に多く存在するLD5が著しく増加しますが、下図のパターンではLD5の増加は顕著ではありません。正しくは:横紋筋融解症では主にLD5が著しく増加します。選びやすい理由:筋肉もLDの主要な存在部位であるため、疾患を連想しやすいかもしれません。混同注意:心筋(LD1, LD2優位)と骨格筋(LD5優位)のLDアイソザイムパターンを混同しやすいです。
- 5. 急性リンパ性白血病では、細胞破壊によりLD全体が増加することがありますが、特定のアイソザイムパターン(特にLD1, LD2の著しい増加)は図のようにはなりません。正しくは:急性リンパ性白血病では、白血病細胞の破壊により総LD値が上昇することが多いですが、LDアイソザイムパターンは疾患の病態や細胞の種類によって様々であり、特異的なパターンを示すわけではありません。特にLD1、LD2の著しい増加のみで判断することは難しいです。選びやすい理由:血液疾患ではLDが上昇することが多いため、関連付けてしまうかもしれません。混同注意:LD上昇を伴う疾患全般と、LDアイソザイムパターンから特定の疾患を診断する知識を混同しやすいです。
国試ポイント
LDアイソザイムの各分画がどの臓器・組織に多く存在し、どのような疾患で特徴的なパターンを示すかを理解しているかが問われる。特にLD1/LD2、LD5の増加パターンは頻出。
混同注意
LD1, LD2(心筋、赤血球)とLD5(肝臓、骨格筋)のアイソザイム分布とその関連疾患。
次に同じ論点が出たら
同様の画像問題が出た場合、まずLDアイソザイムのピークがどの分画にあるかを確認し、その分画を多く含む臓器の疾患を候補として挙げる。
関連知識
LDアイソザイムは5つの分画(LD1〜LD5)に分類され、それぞれ異なるサブユニット組成と臓器分布を持つ。LD1: HHHH (心筋、赤血球、腎臓、脳)。LD2: HHHM (心筋、赤血球、腎臓)。LD3: HHMM (脾臓、肺、膵臓、リンパ球)。LD4: HMMM (肝臓、骨格筋、胎盤)。LD5: MMMM (肝臓、骨格筋)。各アイソザイムの優位な増加を示す疾患を把握しておくことが重要。