尿酸で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
高尿酸血症の診断基準は、血清尿酸値7.0mg/dL以上とされており、性別による基準値の違いはありません。男性は女性に比べて尿酸値が高くなる傾向がありますが、診断基準自体は共通です。
選択肢ごとの解説
- 1. 腫瘍崩壊症候群では、がん細胞が大量に破壊されることで核酸が分解され、最終代謝産物である尿酸が血液中に過剰に放出されるため、尿酸値は上昇します。正しくは:腫瘍崩壊症候群では尿酸値が上昇する。選びやすい理由:病態が悪化すると、何らかの理由で特定の物質が減少するという誤解から選択してしまう可能性があります。混同注意:他の代謝産物(例:リン)の変動と混同したり、腎機能障害による排泄低下と混同したりすることがあります。
- 2. 尿酸は血中では大部分が遊離型(尿酸イオン)として存在し、蛋白質との結合率は非常に低いです。尿酸は水溶性であり、血漿pH下では主に尿酸ナトリウムとして存在します。正しくは:血中では主に遊離型(尿酸イオン)として存在する。選びやすい理由:多くの低分子物質が血中で蛋白質と結合して運搬されるため、尿酸も同様だと誤解しやすいです。混同注意:ビリルビンや甲状腺ホルモンなど、蛋白質結合型で存在する他の物質と混同する可能性があります。
- 3. 尿酸の測定には、主にウリカーゼを用いた酵素法が一般的です。ウレアーゼは尿素を分解する酵素であり、尿酸の測定には使用されません。正しくは:ウリカーゼ酵素法を用いて測定される。選びやすい理由:「ウレアーゼ」と「ウリカーゼ」は名称が似ているため、混同して選択してしまう可能性があります。どちらも酵素であり、アミノ基を含む物質を分解するという点で共通性があるように思えるためです。混同注意:尿素を測定する際に使われるウレアーゼと、尿酸を測定する際に使われるウリカーゼを混同しやすいです。
- 4. 正解。高尿酸血症の診断基準値は、一般的に血清尿酸値が7.0mg/dLを超過した場合とされており、この基準値に性差は設けられていません。男性の方が高値を示すことが多い傾向にありますが、診断基準自体は共通です。
- 5. 尿酸は、プリン塩基(アデニン、グアニン)の最終代謝産物です。ピリミジン塩基(シトシン、チミン、ウラシル)の最終代謝産物は、CO2、アンモニア、β-アミノイソ酪酸、β-アラニンなどであり、尿酸ではありません。正しくは:プリン塩基の最終代謝産物である。選びやすい理由:核酸の構成要素であるプリン塩基とピリミジン塩基の両方について学ぶため、どちらかの最終代謝産物と誤解しやすいです。どちらも核酸代謝に関連する物質であるため、選択肢として魅力的です。混同注意:プリン塩基の代謝経路とピリミジン塩基の代謝経路を混同しやすいです。特に、尿酸がプリン体代謝の最終産物であることを理解していても、ピリミジン体も核酸の一部であるため、深く考えずに選んでしまうことがあります。
国試ポイント
尿酸の基本的な生理学的特徴、代謝経路、測定法、および関連する病態(高尿酸血症、腫瘍崩壊症候群)に関する正確な知識が問われています。特に、酵素の名称や代謝産物の種類、臨床判断値など、細かい知識が試されます。
混同注意
ウレアーゼとウリカーゼ、プリン塩基とピリミジン塩基の代謝産物、血中での尿酸の存在形態(遊離型 vs 蛋白結合型)の混同がよく見られます。また、腫瘍崩壊症候群での尿酸値の変動方向も間違えやすい点です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、尿酸の生合成・分解経路におけるキー酵素、高尿酸血症の治療薬の種類と作用機序、痛風結節の形成機序について知識があるかを確認する。
関連知識
プリン体合成経路、尿酸排泄経路(腎臓での再吸収・分泌)、高尿酸血症の合併症(痛風、腎障害)、治療薬(アロプリノール、フェブキソスタット、ベンズブロマロン)、ウリカーゼ法(特に酵素活性測定の原理)