LDL受容体のリガンドはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
LDL受容体は、細胞がコレステロールを取り込むための主要な経路です。そのリガンドとして機能するのは、主にLDL粒子に存在するアポB100と、カイロミクロン残渣やVLDL、一部のHDLに存在するアポEです。アポB100はLDL粒子を介して、アポEは特に残渣粒子の受容体介在性エンドサイトーシスに重要な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. アポA1はHDLの主要なアポタンパク質であり、ABCA1を介したコレステロールの排出やLCATの活性化に関与しますが、LDL受容体のリガンドではありません。正しくは:アポA1はHDLの主要なアポタンパク質である。選びやすい理由:様々なアポタンパク質がリポタンパク質の代謝に関わるため、名称が似ていると混同しやすい。混同注意:アポA1とLDL受容体リガンドであるアポB100やアポEとの機能の混同。
- 2. アポA2もHDLの構成成分の一つであり、肝性リパーゼの活性化やHDL粒子の構造維持に関わりますが、LDL受容体とは結合しません。正しくは:アポA2はHDLの構成成分の一つである。選びやすい理由:アポA1と同様に、アポA群に属するため、リポタンパク質の機能全般と結びつけてしまいやすい。混同注意:アポA群の機能と、LDL受容体の機能の混同。
- 3. 正解。アポB100はLDLの主要なアポタンパク質であり、LDL受容体に対する主要なリガンドとして、LDLの細胞内取り込みを媒介します。
- 4. アポC2はVLDLやカイロミクロンに含まれ、リポタンパクリパーゼ(LPL)の活性化因子として機能しますが、LDL受容体には結合しません。正しくは:アポC2はLPLの活性化因子である。選びやすい理由:アポC2もリポタンパク質の代謝に不可欠な因子であるため、他のアポタンパク質と同様にリガンドとしての役割があると考えやすい。混同注意:アポC2のLPL活性化作用と、LDL受容体のリガンド機能との混同。
- 5. 正解。アポEはカイロミクロン残渣、VLDL、HDLなどに含まれ、LDL受容体だけでなく、LRP(LDL受容体関連タンパク質)など多くのリポタンパク質受容体のリガンドとして機能し、リポタンパク質の細胞内取り込みに重要な役割を果たします。
国試ポイント
リポタンパク質の代謝における主要なアガポタンパク質の機能と、それらが結合する受容体の関係を理解しているかが問われます。特に、LDL受容体のリガンドとしてアポB100とアポEが重要であることを正確に覚えている必要があります。
混同注意
様々なアポタンパク質の役割が多岐にわたるため、それぞれがどのリポタンパク質に存在し、どの酵素や受容体と相互作用するのかを混同しやすい。特にアポA1、A2、C2はHDLやカイロミクロン、VLDL代謝に関与するため、LDL受容体との関連性を誤解しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、各アポタンパク質がどのリポタンパク質に主に含まれ、どの受容体や酵素に結合し、どのような機能を発揮するのかを個別に確認することが重要です。特に、リガンドとして機能するアポタンパク質(アポB100、アポE)と、酵素活性化因子として機能するアポタンパク質(アポC2、アポA1など)の区別がポイントになります。
関連知識
リポタンパク質の種類(カイロミクロン、VLDL、LDL、HDL)、それぞれの主な構成アポタンパク質、および各アポタンパク質の具体的な機能(酵素活性化、リガンド機能、構造維持など)を理解していること。LDL受容体以外のリポタンパク質受容体(例:LRP、SRA)についても関連知識として押さえておくと良いでしょう。