日本国内の献血時に使用する問診票の質問事項に含まれないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
日本の献血問診票には、献血者の健康状態、血液を介して感染する可能性のある病原体の有無、および輸血を受ける患者の安全を確保するための様々な質問が含まれています。妊娠の有無や最終妊娠時期、出産経験は尋ねられますが、「妊娠回数」そのものは質問項目には含まれていません。海外渡航歴、予防接種歴、体調不良(発熱を伴う下痢など)、出血を伴う歯科治療歴などは、献血の可否を判断する上で重要な情報であるため、いずれも質問項目に含まれています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。献血問診票では、妊娠の有無や最終妊娠時期、出産経験は尋ねられますが、具体的な「妊娠回数」は質問項目に含まれていません。これは主に、妊娠や出産による一時的な貧血などの影響を評価するためであり、回数自体が直接的な採血可否の判断基準となるわけではないためです。正しくは:献血問診票では、現在の妊娠の有無や最終妊娠・出産からの期間が問われます。具体的な妊娠回数は問われません。選びやすい理由:女性献血者の場合、妊娠や出産が献血に影響を与える可能性があるため、一見すると問われそうな項目だと感じやすいかもしれません。混同注意:妊娠の有無や出産歴(最終出産からの期間など)とは混同しやすいですが、妊娠回数そのものは質問項目ではありません。
- 2. 海外渡航歴は、渡航先の感染症(マラリア、ウエストナイル熱など)の感染リスクを評価するために非常に重要な質問項目であり、問診票に必ず含まれています。正しくは:この項目は献血問診票に含まれています。選びやすい理由:感染症のリスクを考慮すると、海外渡航歴が重要であることは理解しやすいため、誤答とは選びにくいでしょう。混同注意:特定の国や地域への渡航歴と、その期間などが具体的に問われることと混同しやすいですが、渡航歴自体が問われることは明確です。
- 3. 予防接種の種類によっては、献血が可能な期間に制限がある場合があります(例:生ワクチン接種後)。そのため、安全な血液を提供するために予防接種歴は重要な質問項目です。正しくは:この項目は献血問診票に含まれています。選びやすい理由:全ての予防接種が献血に影響するわけではないため、問われないと勘違いする可能性もありますが、特定の予防接種は採血制限の対象となるため、重要な項目です。混同注意:一般的な予防接種の有無と、特定の感染症に対するワクチン接種後の待機期間が必要なケースとを混同しやすいかもしれません。
- 4. 発熱や下痢は体調不良を示す症状であり、感染症の可能性や全身状態の悪化が考えられます。献血者の健康と受け取る患者の安全のため、このような体調不良時の献血は制限されるため、質問項目に含まれています。正しくは:この項目は献血問診票に含まれています。選びやすい理由:一般的な体調不良に関する質問であり、献血の安全に関わるため、問われる項目として理解しやすいでしょう。混同注意:一時的な軽度の下痢と、発熱を伴うような全身性の症状を伴う下痢を混同しないように注意が必要です。
- 5. 出血を伴う歯科治療後には、口腔内の細菌が血中に移行している可能性があり、菌血症のリスクを考慮して一定期間献血が制限されます。そのため、この項目は献血問診票に含まれています。正しくは:この項目は献血問診票に含まれています。選びやすい理由:歯科治療が全身に及ぼす影響について、知識が不足していると、問われないと誤解する可能性があります。しかし、細菌感染のリスクがあるため重要な項目です。混同注意:出血を伴わない簡単な歯科治療と、抜歯や外科的処置など出血を伴う治療とは、献血の制限期間が異なるため混同しやすいです。
国試ポイント
献血における禁忌事項や、献血者の適格基準に関する問診票の具体的な内容を正確に理解しているかを問う問題です。特に、似たような概念(妊娠の有無と妊娠回数など)で混同しやすい部分を狙って出題されています。安全な血液製剤の提供には献血者の選定が重要であるという臨床検査技師としての倫理観も背景にあるでしょう。
混同注意
「妊娠回数」と「妊娠の有無、最終妊娠からの期間、出産経験」の区別。献血問診票で求められるのは後者であり、具体的な回数は問われません。また、予防接種の種類によって献血制限期間が異なること、歯科治療の内容によって制限期間が異なることなども混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合は、献血者の健康と受血者の安全を第一に考え、感染症リスク、体調不良、特定の治療歴などが問われる項目として適切かを判断します。特に、「〜の回数」のような具体的な数値が問われるかどうかは注意すべき点です。
関連知識
献血基準(年齢、体重、血圧、Hb値など)、献血後の注意事項、輸血関連感染症(HBV, HCV, HIV, HTLV-1/2, 梅毒など)のスクリーニング検査、献血の種類(全血献血、成分献血)。