血清中の総コレステロール値が225 mg/dL、HDL-コレステロール値が45mg/dL、トリグリセライド値が250 mg/dLであった。Friedewald式によるLDL-コレステロール値はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
Friedewaldの計算式は、血清LDL-コレステロール値を推定するための広く用いられる方法です。この式は、LDL-C = TC - HDL-C - (TG ÷ 5) という形で表されます。ただし、トリグリセライド値が400mg/dLを超える場合には適用できません。この問題では、与えられた値(TC=225mg/dL, HDL-C=45mg/dL, TG=250mg/dL)を式に代入すると、LDL-C = 225 - 45 - (250 ÷ 5) = 225 - 45 - 50 = 130mg/dL となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 計算が誤っています。Friedewald式はTC - HDL-C - (TG/5)です。この選択肢は、例えばトリグリセライドの値を大幅に間違って計算した場合や、そもそも式を誤って適用した場合に導かれる可能性があります。正しくは:正しい計算式を適用し、TC (225) - HDL-C (45) - (TG (250) / 5) = 225 - 45 - 50 = 130mg/dLとなります。選びやすい理由:トリグリセライドの係数を間違えたり、計算途中でミスをしたりすると、このような値になる可能性があります。混同注意:LDL-Cの直接測定値や、他の計算式と混同する可能性は低いですが、単純な計算ミスと混同しやすいです。
- 2. 計算が誤っています。Friedewald式はTC - HDL-C - (TG/5)です。この選択肢は、トリグリセライドの係数を誤ったり、引き算の途中でミスをしたりすると導かれる可能性があります。正しくは:正しい計算式を適用し、TC (225) - HDL-C (45) - (TG (250) / 5) = 225 - 45 - 50 = 130mg/dLとなります。選びやすい理由:トリグリセライドの除算を間違えたり、一部の項目を足し引き逆にしてしまったりすると、このような誤った値が出る可能性があります。混同注意:特に混同しやすい他の計算式はありませんが、計算途中のケアレスミスと混同しやすいです。
- 3. 正解。Friedewaldの計算式は、LDL-C = 総コレステロール - HDL-コレステロール - (トリグリセライド ÷ 5) です。与えられた値を式に当てはめると、LDL-C = 225 - 45 - (250 ÷ 5) = 225 - 45 - 50 = 130mg/dL となります。これは正確な計算結果です。
- 4. 計算が誤っています。Friedewald式はTC - HDL-C - (TG/5)です。この選択肢は、トリグリセライドの項を引くのを忘れた場合(225 - 45 = 180mg/dLに近いが異なる)、または別の計算間違いをした場合に導かれる可能性があります。正しくは:正しい計算式を適用し、TC (225) - HDL-C (45) - (TG (250) / 5) = 225 - 45 - 50 = 130mg/dLとなります。選びやすい理由:トリグリセライドの値が高いにもかかわらず、その補正を忘れてしまった場合に、LDL-Cが過大評価される傾向があります。混同注意:トリグリセライドの補正を無視した場合の計算結果と混同する可能性があります。
- 5. 計算が誤っています。Friedewald式はTC - HDL-C - (TG/5)です。この選択肢は、トリグリセライドの項(250 ÷ 5 = 50)を引かずに、単に総コレステロールからHDL-コレステロールのみを引いた場合(225 - 45 = 180mg/dL)の結果です。これは計算式の一部を無視しています。正しくは:正しい計算式を適用し、TC (225) - HDL-C (45) - (TG (250) / 5) = 225 - 45 - 50 = 130mg/dLとなります。選びやすい理由:Friedewald式を完全に覚えていない場合、簡易的にTC - HDL-Cとしてしまうミスは起こりやすいです。また、TG値が非常に低い場合に近似的に正しい値になるため、TG値の役割を軽視してしまう可能性があります。混同注意:非HDLコレステロール(TC - HDL-C)の計算と混同している可能性があります。非HDLコレステロールは動脈硬化のリスク指標として用いられますが、LDLコレステロールそのものではありません。
国試ポイント
この問題は、Friedewaldの計算式を正確に理解し、与えられた検査値に適用して正確に計算できるかを問うものです。計算式を暗記していることと、TG値の適用条件(400mg/dL以下)も理解していることが重要です。特に、TG/5の項を忘れがちなので注意が必要です。
混同注意
非HDLコレステロール(TC - HDL-C)の計算式と混同しやすいです。また、Friedewald式が適用できない条件(TG 400mg/dL以上)を忘れると、誤った計算をしてしまう可能性があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、まずFriedewaldの計算式(LDL-C = TC - HDL-C - TG/5)が正確に頭に入っているかを確認し、次に与えられたTG値が400mg/dL以下であるかを確認します。その後、慎重に計算を行います。
関連知識
Friedewald式が開発された背景(直接測定の困難さ)、その限界(TG値による適用制限、食後の変動)、そして近年用いられるLDL-C直接測定法との関連性についても理解しておくと良いでしょう。高脂血症の診断基準や、動脈硬化性疾患のリスク評価におけるLDL-Cの重要性も関連知識として挙げられます。