DNAを含む細胞内小器官はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ミトコンドリアは、細胞核のDNAとは異なる独自の環状DNA(ミトコンドリアDNA)を持っています。このDNAは、ミトコンドリア独自のタンパク質合成に関与し、母系遺伝することが知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 小胞体は、膜タンパク質の合成や脂質の代謝、カルシウムイオンの貯蔵に関わる細胞内小器官です。DNAは含まれていません。正しくは:小胞体はタンパク質合成や脂質代謝に関与し、DNAを含みません。選びやすい理由:膜構造を持つため、何らかの遺伝情報を持つと誤解する可能性があります。混同注意:核やミトコンドリアの持つ遺伝情報と混同しやすいです。
- 2. ゴルジ体は、小胞体で合成されたタンパク質や脂質を修飾・選別し、細胞内外へ輸送する役割を担います。DNAは含まれていません。正しくは:ゴルジ体はタンパク質や脂質の修飾・輸送に関与し、DNAを含みません。選びやすい理由:小胞体と同様に複雑な膜構造を持つため、重要な役割を担う器官としてDNAを持つと誤解する可能性があります。混同注意:核やミトコンドリアの持つ遺伝情報と混同しやすいです。
- 3. リボソームは、メッセンジャーRNA(mRNA)の遺伝情報に基づいてタンパク質を合成する場所です。DNAではなく、リボソームRNA(rRNA)とタンパク質から構成されます。正しくは:リボソームはタンパク質合成に関わるリボソームRNA(rRNA)とタンパク質で構成され、DNAは含みません。選びやすい理由:遺伝情報の読み取りに関わるため、DNAを含むと誤解しやすいですが、DNA自体を保持しているわけではありません。混同注意:rRNAとDNAを混同しやすいです。また、遺伝情報を扱うという点で核やミトコンドリアの機能と混同する可能性があります。
- 4. 正解。ミトコンドリアは細胞のエネルギー産生(ATP合成)を担う細胞内小器官であり、独自の環状DNA(ミトコンドリアDNA)を持っています。これは、ミトコンドリアがかつて独立した原核生物であったという共生説の根拠の一つです。選びやすい理由:細胞のメインの遺伝子は核にあるため、他の小器官にDNAがあることを忘れがちですが、ミトコンドリアは独自の遺伝子を持ちます。
- 5. ペルオキシソームは、脂肪酸のβ酸化や活性酸素の分解などを行う細胞内小器官です。DNAは含まれていません。正しくは:ペルオキシソームは脂肪酸代謝や解毒に関与し、DNAを含みません。選びやすい理由:細胞内の代謝において重要な役割を担うため、DNAを持つと誤解する可能性があります。混同注意:核やミトコンドリアの持つ遺伝情報と混同しやすいです。
国試ポイント
細胞内小器官の構造と機能、特に遺伝情報を持つ小器官(核、ミトコンドリア、葉緑体)の理解が問われています。ミトコンドリアの独自のDNAを持つという特徴は、共生説の根拠としても重要です。
混同注意
核が細胞の主要なDNAを持つため、他の小器官にDNAが存在することを忘れやすいです。また、リボソームのrRNAとDNAを混同する可能性もあります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、細胞内小器官の基本的な機能だけでなく、DNAやRNAなどの遺伝物質の有無について正確に知識があるかを確認します。特に、独自の遺伝情報を持つ小器官は頻出です。
関連知識
細胞核のDNA、葉緑体のDNA(植物細胞の場合)、ミトコンドリアDNAの遺伝様式(母系遺伝)、共生説。