赤血球で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
酸素分圧が低下すると、ヘモグロビンと酸素の結合が減少するため、ヘモグロビンの酸素飽和度は低下します。これは酸素解離曲線の基本原理であり、組織への酸素供給メカニズムに関わります。
選択肢ごとの解説
- 1. ヘム中の鉄は、通常2価(Fe2+)で酸素と結合します。3価の鉄(Fe3+)はメトヘモグロビンを形成し、酸素運搬能力が失われます。正しくは:ヘムに含まれる鉄原子は2価である。選びやすい理由:鉄が含まれることは知っているため、価数を混同しやすい。混同注意:Fe2+とFe3+の役割、特に酸素運搬における違い。
- 2. 赤血球は加齢とともに細胞膜の柔軟性が失われ、変形能が低下します。これにより細い血管を通過しにくくなり、脾臓で除去されやすくなります。正しくは:古くなった赤血球は柔軟性が低下する。選びやすい理由:「変形する」という言葉から、良い意味で柔軟性が増すのかと誤解する可能性がある。混同注意:加齢に伴う細胞の変化。
- 3. 網赤血球は成熟赤血球の前段階であり、細胞質にはリボソームなどのRNAが含まれるため、成熟赤血球よりもわずかに大きいのが一般的です。正しくは:網赤血球は成熟赤血球よりもわずかに大きい。選びやすい理由:未熟な細胞は小さいというイメージから誤解しやすい。混同注意:赤血球の成熟段階における細胞の大きさの変化。
- 4. ヘムは代謝により、ポルフィリン環が分解されてビリルビンとなり、鉄は再利用されます。ピリミジンは核酸の構成要素であり、ヘムの代謝産物ではありません。正しくは:ヘムは代謝によりビリルビンと鉄に分解される。選びやすい理由:鉄が分解産物であることは正しいが、ピリミジンを混同しやすい。混同注意:ヘム代謝産物(ビリルビン、鉄)と核酸(ピリミジン、プリン)。
- 5. 正解。ヘモグロビンの酸素飽和度は酸素分圧に依存し、酸素分圧が低くなると、ヘモグロビンの酸素結合能力が低下し、酸素飽和度は減少します。これは酸素解離曲線で示される基本的な生理現象です。選びやすい理由:基本的な生理学の知識を問うため、選択肢全体を読み飛ばさずに正確に理解する必要がある。混同注意:酸素解離曲線の左右シフトを混同する可能性。
国試ポイント
赤血球の構成要素(ヘム、鉄)とその代謝、成熟過程、およびヘモグロビンの酸素運搬機能に関する基本的な生理学的知識が問われています。特に、ヘモグロビンの酸素結合・解離の条件は重要です。
混同注意
ヘム中の鉄の価数、赤血球の形態変化、網赤血球と成熟赤血球の大きさ、ヘム代謝産物などを正確に理解しているかどうかが問われる。特に、ヘムの代謝産物と核酸の構成要素を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、ヘモグロビンの酸素運搬機能だけでなく、赤血球の形態や代謝に関するより詳細な知識が問われる可能性があるため、各選択肢の誤りのポイントを正確に把握しておく。
関連知識
酸素解離曲線とその左右シフト、メトヘモグロビン血症、脾臓での赤血球破壊、ビリルビン代謝、赤血球の成熟過程、造血因子。