心尖部長軸断面の連続波ドプラ波形(別冊No. 6)を別に示す。狭窄前後の最大圧較差はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
連続波ドプラ波形は、最高血流速度が4.0m/sを示しています。この速度を簡易ベルヌーイの式(ΔP = 4V²)に代入すると、ΔP = 4 × (4.0)² = 4 × 16 = 64mmHgと計算されます。したがって、狭窄前後の最大圧較差は64mmHgです。
選択肢ごとの解説
- 1. これは最大血流速度2m/sに相当する圧較差です。提示されたドプラ波形はこれよりも高い速度を示しており、圧較差も大きくなります。正しくは:ベルヌーイの簡易式(ΔP = 4V²)を用いて、最大血流速度に応じた圧較差を計算する必要があります。選びやすい理由:2m/sという速度が視認しやすい値であるため、誤って計算してしまう可能性があります。混同注意:最大血流速度がどの部分か、あるいはV²の計算を誤認している可能性があります。
- 2. これは最大血流速度2.8m/s(約√8)に相当する圧較差です。提示されたドプラ波形はこれよりも高い速度を示しており、圧較差も大きくなります。正しくは:ベルヌーイの簡易式(ΔP = 4V²)を用いて、最大血流速度に応じた圧較差を計算する必要があります。選びやすい理由:近い値で、計算間違いや目測の誤差から選択してしまう可能性があります。混同注意:最大血流速度の読み取り誤差、または簡易ベルヌーイの式の適用を誤っている可能性があります。
- 3. 正解。下に示す連続波ドプラ波形から、最大血流速度は4.0m/sと読み取れます。簡易ベルヌーイの式(ΔP = 4V²)を適用すると、ΔP = 4 × (4.0m/s)² = 4 × 16 = 64mmHgとなります。
- 4. これは最大血流速度4.47m/s(約√20)に相当する圧較差です。提示されたドプラ波形はこれよりも低い速度を示しています。正しくは:ベルヌーイの簡易式(ΔP = 4V²)を用いて、最大血流速度に応じた圧較差を計算する必要があります。選びやすい理由:少し大きめの速度を読み取ってしまったり、計算ミスからこの値を選択してしまう可能性があります。混同注意:最大血流速度の読み取り誤差や、計算の誤りをしている可能性があります。
- 5. これは最大血流速度4.9m/s(約√24)に相当する圧較差です。提示されたドプラ波形はこれよりも低い速度を示しています。正しくは:ベルヌーイの簡易式(ΔP = 4V²)を用いて、最大血流速度に応じた圧較差を計算する必要があります。選びやすい理由:かなり大きい速度を読み取ってしまったり、単純な計算ミスからこの値を選択してしまう可能性があります。混同注意:最大血流速度の読み取りに大きな誤差があるか、計算を完全に誤っている可能性があります。
国試ポイント
心エコー図検査における連続波ドプラ法で得られた血流速度波形から、簡易ベルヌーイの式を用いて狭窄前後の圧較差を正確に計算できるかが問われています。ドプラ波形の最大血流速度の読み取りと、計算式の適用がポイントです。
混同注意
最大血流速度の読み取り間違い(特にピーク値を見誤る)、簡易ベルヌーイの式の誤用(例: 4Vではなく4V²)、単位換算の誤りなど。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出たら、まずドプラ波形から最大血流速度を正確に読み取る(ピークエンベロープに沿って最高点を確認する)。次に、簡易ベルヌーイの式ΔP = 4V²を正しく適用して計算する。特に二乗計算を忘れないように注意する。
関連知識
簡易ベルヌーイの式は、心臓弁膜症の重症度評価において非常に重要です。正確な血流速度の測定と計算は、狭窄症や閉鎖不全症の診断に不可欠です。