スパイロメトリで測定できる肺気量分画はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
スパイロメトリーは、呼吸によって肺を出入りする空気の量を直接測定する検査です。この検査で直接測定できる肺気量分画は、回換気量(安静時の1回の呼吸量)、予備吸気量(安静吸気位からさらに吸い込める量)、予備呼気量(安静呼気位からさらに吐き出せる量)、そしてこれらを組み合わせた肺活量、最大吸気量などです。一方、残気量(最大呼出後も肺に残る量)は、呼吸で出し入れできないためスパイロメトリーでは直接測定できません。残気量を含む全肺気量や機能的残気量も同様に直接測定は不可能です。したがって、選択肢3の回換気量と選択肢4の最大吸気量がスパイロメトリーで直接測定できる項目です。
選択肢ごとの解説
- 1. 残気量は、最大呼出後も肺に残る空気の量であり、スパイロメトリーでは測定できません。これは間接的に測定する必要があります(例:ヘリウム希釈法、体プレチスモグラフ法)。正しくは:残気量は、スパイロメトリーでは直接測定できない。選びやすい理由:肺気量分画の一つであるため、測定可能と思いやすい。混同注意:スパイロメトリーで測定できる換気量や肺活量と混同しやすい。
- 2. 全肺気量は、最大吸気時の肺内の総空気量であり、残気量を含むため、スパイロメトリーでは直接測定できません。残気量が測定できないため、全肺気量も直接測定できません。正しくは:全肺気量は、残気量を含むためスパイロメトリーでは直接測定できない。選びやすい理由:肺全体の容量であるため、測定可能と思いやすい。混同注意:肺活量や努力肺活量など、直接測定可能な項目と混同しやすい。
- 3. 正解。1回換気量は、安静時の1回の呼吸で出入りする空気の量で、スパイロメトリで直接測定できます。選びやすい理由:最も基本的な呼吸量であるため、測定可能と判断しやすい。混同注意:他の努力呼吸時の量と混同しにくい、比較的明確な項目。
- 4. 正解。最大吸気量(または吸気容量)は、安静呼気位から最大吸気位まで吸い込める空気の量であり、スパイロメトリーで直接測定が可能です。これは1回換気量と予備吸気量の合計です。選びやすい理由:肺活量の一部であるため、測定可能と判断しやすい。混同注意:機能的残気量や残気量など、測定できない項目と混同しやすいが、直接吸気できる量である点がポイント。
- 5. 機能的残気量は、安静呼気位で肺内に残っている空気の量であり、残気量と予備呼気量の合計です。残気量が含まれるため、スパイロメトリーでは直接測定できません。正しくは:機能的残気量は、残気量を含むためスパイロメトリーでは直接測定できない。選びやすい理由:肺の「残る量」ではあるが、安静時の量であるため測定可能と思いやすい。混同注意:最大吸気量や肺活量など、直接測定可能な項目と混同しやすい。
国試ポイント
この問題は、スパイロメトリーで直接測定できる肺気量分画と、間接的にしか測定できない肺気量分画を区別できるかを問う基本的な知識問題です。特に「残気量」を含む分画は直接測定できないという点が重要です。
混同注意
スパイロメトリーで測定可能な項目(例:肺活量、努力肺活量、回換気量、最大吸気量)と、測定不可能な項目(例:残気量、機能的残気量、全肺気量)の区別が混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が問われた場合、各肺気量分画の定義を正確に把握しているか、そしてスパイロメトリーが「呼吸で出し入れする空気」を測定する原理に基づいているかを理解しているかを確認すると良いでしょう。特に残気量とそれを含む分画に注目します。
関連知識
肺気量分画の定義(回換気量、予備吸気量、予備呼気量、残気量、吸気容量、機能的残気量、肺活量、全肺気量)、各分画の相互関係、およびスパイロメトリー以外の肺機能検査(ヘリウム希釈法、体プレチスモグラフ法など)で測定できる項目。