ビリルビンで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
非抱合型ビリルビンは、光線によって容易に異性化され、水溶性の光異性体に変化します。この特性は、新生児黄疸の治療法である光線療法の原理として利用されています。一方、抱合型ビリルビンは非抱合型に比べて光に対する安定性が高いです。
選択肢ごとの解説
- 1. 尿中に排出されるのは、水溶性である抱合型ビリルビン(直接ビリルビン)です。非抱合型ビリルビン(間接ビリルビン)はアルブミンと結合しており、水に溶けにくいため、通常は尿中に排泄されません。ただし、血液中の非抱合型ビリルビンが著しく高値になると、一部が尿中に検出されることもありますが、主な排泄経路ではありません。正しくは:尿中には主に抱合型ビリルビンが排泄される。選びやすい理由:ビリルビンが尿に出るという事実から、形態を混同しやすい。混同注意:直接ビリルビンと間接ビリルビンの水溶性の違い、および腎臓での排泄メカニズム。
- 2. 抱合型ビリルビンは、ビリルビンとグルクロン酸が結合することで生成されます。タウリンと結合するのは、胆汁酸(コール酸やケノデオキシコール酸)です。正しくは:抱合型ビリルビンはグルクロン酸と結合している。選びやすい理由:グルクロン酸とタウリンという、結合に関わる物質名を混同しやすい。混同注意:ビリルビンの抱合反応と胆汁酸の抱合反応。
- 3. 非抱合型ビリルビンは、酸化されやすい特性を持っています。抱合型ビリルビンはグルクロン酸と結合することで安定性が増し、非抱合型に比べて酸化されにくいです。正しくは:非抱合型ビリルビンは抱合型ビリルビンより酸化されやすい。選びやすい理由:水溶性・安定性と酸化されやすさの関係を誤解しやすい。混同注意:ビリルビンの化学的安定性と水溶性。
- 4. 正解。非抱合型ビリルビンは、光線療法によって構造が変化し、水溶性の異性体(光異性体)に変換されやすい性質があります。これは、新生児黄疸の治療に応用されています。抱合型ビリルビンは、非抱合型に比べて光分解を受けにくいです。正しくは:正しい選択肢のため、修正は不要です。選びやすい理由:特になし。基礎的な知識が問われているため。混同注意:特になし。光線療法の知識と結びつけて理解しやすい。
- 5. δビリルビンは、抱合型ビリルビンがアルブミンと共有結合したものです。免疫グロブリンではありません。正しくは:δビリルビンは抱合型ビリルビンにアルブミンが結合している。選びやすい理由:タンパク質結合という点で、アルブミンと免疫グロブリンを混同しやすい。混同注意:ビリルビンのタンパク質結合形態(非抱合型とアルブミン、δビリルビンとアルブミン)と、他の血液タンパク質(グロブリン)。
国試ポイント
ビリルビンの代謝、種類(非抱合型、抱合型、δビリルビン)とその生理学的・化学的特性、および臨床応用(新生児黄疸の光線療法)に関する基本的な知識が問われています。特に、各ビリルビン型の水溶性、結合相手、排泄経路、安定性の違いを理解しているかが重要です。
混同注意
非抱合型ビリルビンと抱合型ビリルビンの物理化学的性質(水溶性、安定性、酸化されやすさ、光感受性)を混同しやすい。また、抱合に関わる物質(グルクロン酸とタウリン)や、δビリルビンの結合相手(アルブミンと免疫グロブリン)も混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、ビリルビンの種類とそれぞれの特性(水溶性、結合タンパク質、排泄経路、安定性、臨床的意義)を正確に区別できるかを確認します。特に、各ビリルビン型の臨床的意義と関連疾患への理解が深まっているかを問われる可能性があります。
関連知識
ビリルビンの生成経路(ヘム→ビリベルジン→非抱合型ビリルビン)、肝臓での抱合(グルクロン酸抱合)、肝臓から胆汁への排泄、腸肝循環、新生児黄疸の原因と治療、肝機能検査項目としてのビリルビン分画(総ビリルビン、直接ビリルビン、間接ビリルビン、δビリルビン)。