加水分解酵素はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
加水分解酵素は、水分子を利用して基質を加水分解する酵素群です。選択肢の中で、アルカリホスファターゼ(ALP)はリン酸エステル結合を加水分解する働きを持つため、この分類に該当します。AST、CK、γ-GTは転移酵素、LDは酸化還元酵素に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。アルカリホスファターゼ(ALP)は、リン酸エステル結合を加水分解する酵素であり、加水分解酵素(ヒドロラーゼ)に分類されます。
- 2. ASTはアミノ基転移反応を触媒する酵素であり、転移酵素(トランスフェラーゼ)に分類されます。加水分解酵素ではありません。正しくは:ASTは転移酵素である。選びやすい理由:肝機能の指標としてよく知られているため、一般的な酵素として連想しやすい。混同注意:主要な酵素マーカーの分類を混同している可能性がある。
- 3. CKはリン酸基転移反応を触媒する酵素であり、転移酵素(トランスフェラーゼ)に分類されます。加水分解酵素ではありません。正しくは:CKは転移酵素である。選びやすい理由:心筋疾患などで重要な酵素であるため、よく耳にする酵素の一つ。混同注意:主要な酵素マーカーの分類を混同している可能性がある。
- 4. γ-GTはγ-グルタミル基を他のアミノ酸やペプチドに転移させる酵素であり、転移酵素(トランスフェラーゼ)に分類されます。加水分解酵素ではありません。正しくは:γ-GTは転移酵素である。選びやすい理由:肝機能や胆道系疾患の指標として知られているため、他の酵素と並んで選択肢にあると迷いやすい。混同注意:主要な酵素マーカーの分類を混同している可能性がある。
- 5. LDは酸化還元反応を触媒する酵素であり、酸化還元酵素(オキシドレダクターゼ)に分類されます。加水分解酵素ではありません。正しくは:LD1は酸化還元酵素である。選びやすい理由:LDも心筋梗塞などで変動する重要な酵素であり、一般的な酵素として選択肢にあると混同しやすい。混同注意:主要な酵素マーカーの分類を混同している可能性がある。
国試ポイント
この問題は、主要な臨床検査酵素がどの酵素分類(EC分類)に属するかを正確に理解しているかを問うものです。特に、酵素名と酵素反応の種類を結びつける知識が重要です。
混同注意
各酵素の生理的役割や疾患との関連性だけでなく、酵素学的な分類(酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素など)を混同しやすい。特に、臨床でよく測定される酵素群は、どの分類に属するのかを正確に把握しておく必要がある。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、他の主要な臨床検査酵素(例:アミラーゼ、リパーゼ、コリンエステラーゼなど)のEC分類や、各EC分類の具体的な反応例について問われる可能性を考慮して学習すると良いでしょう。
関連知識
酵素のEC分類(国際生化学・分子生物学連合酵素委員会分類)は、以下の6つの主要な分類があります。 1. 酸化還元酵素 (Oxidoreductases) 2. 転移酵素 (Transferases) 3. 加水分解酵素 (Hydrolases) 4. 脱離酵素 (Lyases) 5. 異性化酵素 (Isomerases) 6. 合成酵素 (Ligases) ALPはEC 3群(加水分解酵素)、AST, CK, γ-GTはEC 2群(転移酵素)、LDはEC 1群(酸化還元酵素)に属します。