概日リズムの中枢はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
概日リズムの主時計は視床下部にある視交叉上核です。視交叉上核は、網膜からの光情報を直接受け取り、約24時間の周期を生成します。この視交叉上核からの情報を受けて、松果体が睡眠を促進するホルモンであるメラトニンを分泌し、概日リズムの末梢器官への伝達や睡眠覚醒サイクルの調節に重要な役割を果たします。
選択肢ごとの解説
- 1. 海馬は記憶形成や空間学習に関与する部位であり、概日リズムの直接的な中枢ではありません。正しくは:海馬は記憶、学習、感情などを司ります。選びやすい理由:脳の重要な部位であるため、生理機能のどこかに関わると考えて選びやすいかもしれません。混同注意:他の脳機能と混同しやすいです。
- 2. 正解。松果体は、視交叉上核からの情報を受け取り、睡眠を促すホルモンであるメラトニンを分泌することで概日リズムの調節に重要な役割を果たします。
- 3. 網様体は覚醒レベルの維持(網様体賦活系)や運動制御、自律神経機能など多岐にわたる機能を持つが、概日リズムの直接的な中枢ではありません。正しくは:網様体は、覚醒、睡眠、姿勢制御、自律神経機能などを司ります。選びやすい理由:覚醒と睡眠に関わるため、概日リズムと関連があるように見え、選択肢として魅力的かもしれません。混同注意:睡眠覚醒サイクルと概日リズムの混同。網様体は覚醒に関わるが、リズムの『生成中枢』ではない。
- 4. 下垂体後葉はバソプレシンやオキシトシンといったホルモンを分泌しますが、これらは概日リズムの直接的な中枢機能とは関連が薄いです。正しくは:下垂体後葉は抗利尿ホルモン(バソプレシン)やオキシトシンを分泌します。選びやすい理由:ホルモン分泌に関わる重要な器官であり、生体リズムに関与するホルモンがあるため、関連性を想像しやすいかもしれません。混同注意:他の内分泌機能やホルモンと概日リズム調節ホルモン(メラトニンなど)の混同。
- 5. 正解。視交叉上核は、哺乳類において概日リズムを生成・同期する主要なマスタークロック(主時計)として機能します。網膜からの光情報を受け取り、全身の概日リズムを調節します。
国試ポイント
概日リズムの主時計がどこにあるか、そしてそれに加えてリズムの調節に重要な役割を果たす臓器が何かを問う基本的な知識問題です。特に視交叉上核と松果体はセットで問われることが多いです。
混同注意
視交叉上核と松果体のどちらが『主時計』でどちらが『調節役』か、また他の脳部位(海馬、網様体、下垂体)の機能と概日リズムとの関連性を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、視交叉上核と松果体の機能だけでなく、メラトニンの作用機序や光によるリズム同調のメカニズム(網膜視床下部路など)を問う問題が出る可能性があります。また、睡眠覚醒サイクルと概日リズムの関連性も重要です。
関連知識
概日リズムとは約24時間の周期を持つ生体リズムのこと。光によって同調される。メラトニンの分泌、コルチゾールの日内変動、体温の日内変動などが代表的。