バイポーラトランジスタで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
バイポーラトランジスタは、その名の通り「バイ(二つの)ポーラ(極性)」、すなわち自由電子と正孔の二種類の電荷キャリアが電流の輸送に関与する半導体素子です。PNP型では主に正孔が、NPN型では主に自由電子が多数キャリアとして動作しますが、少数キャリア(それぞれ自由電子、正孔)もその動作に不可欠な役割を果たすため、両方のキャリアがその動作に関与するといえます。
選択肢ごとの解説
- 1. MOS型トランジスタ(MOSFET)は電界効果トランジスタ(FET)の一種であり、バイポーラトランジスタとは異なる原理で動作する素子です。正しくは:MOS型は電界効果トランジスタの一種です。選びやすい理由:トランジスタには様々な種類があるため、用語を混同しやすいです。混同注意:バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタ(特にMOSFET)の種類を混同しています。
- 2. バイポーラトランジスタの端子名はエミッタ、ベース、コレクタです。ゲートは電界効果トランジスタ(FET)の端子名です。正しくは:バイポーラトランジスタの端子名はエミッタ、ベース、コレクタです。選びやすい理由:トランジスタの基本的な構造は似ているため、端子の名称が共通していると誤解しやすいです。混同注意:バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタの端子名を混同しています。
- 3. バイポーラトランジスタは、エミッタ-ベース間とベース-コレクタ間の2つのpn接合で構成されます。正しくは:バイポーラトランジスタの内部には2つのpn接合が存在します。選びやすい理由:ダイオードが1つのpn接合であるため、半導体素子の基本構造として混同しやすいです。混同注意:バイポーラトランジスタの構造(NPNまたはPNP)と、ダイオードのような単一のpn接合素子を混同しています。
- 4. バイポーラトランジスタはベース電流によってコレクタ電流が制御されるため、電流制御型の素子です。電圧制御型は電界効果トランジスタ(FET)の特徴です。正しくは:バイポーラトランジスタは電流制御型の素子です。選びやすい理由:電圧も回路設計において重要な要素であるため、主要な制御因子であると誤解しやすいです。混同注意:バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタの制御方式を混同しています。
- 5. 正解。バイポーラという名称は「2つの極性(bi-polar)」を意味し、自由電子(n型半導体の主要キャリア)と正孔(p型半導体の主要キャリア)の両方が電流の伝導に寄与することを指します。これはバイポーラトランジスタの最も基本的な動作原理です。
国試ポイント
バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタ(FET)の基本的な違い(構造、制御方式、キャリアの種類、端子名)を正確に理解しているかを問う問題です。特に「バイポーラ」という名称の由来と意味が重要です。
混同注意
バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタ(FET、特にMOSFET)の特性が非常に混同されやすいです。それぞれの制御方式(電流制御 vs 電圧制御)、主要キャリア(バイポーラ vs ユニポーラ)、端子名(EBC vs GDS)、構造(2つのpn接合 vs 1つのpn接合+ゲート絶縁膜)を明確に区別する必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、電界効果トランジスタ(FET)の特性(電圧制御、ユニポーラ、ゲート・ドレイン・ソース端子など)について問われる可能性が高いです。また、バイポーラトランジスタのNPN型とPNP型の動作原理の具体的な違いや、各端子の役割(エミッタ、ベース、コレクタ)について問われることも考えられます。
関連知識
半導体の種類(p型、n型)、pn接合の特性、ダイオードの構造、電界効果トランジスタ(FET、JFET、MOSFET)の原理と応用。増幅回路やスイッチング回路におけるトランジスタの役割。