トレッドミル負荷試験で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
トレッドミル運動負荷試験において、患者の安全確保は最優先される。胸痛、息切れ、めまい、著しい下肢疲労などの自覚症状や、患者自身が運動中止を希望した場合は、検査の重要な中止基準の一つである。これにより、不測の事態や合併症の発生を防ぐことができる。
選択肢ごとの解説
- 1. 不安定狭心症は、運動負荷により症状が悪化し、心筋梗塞へ進展する危険性が高いため、トレッドミル負荷試験の絶対的禁忌症である。正しくは:治療を受けていない不安定狭心症の患者は、この検査の禁忌症である。選びやすい理由:心疾患の評価目的で負荷試験を行うため、狭心症患者全般が適応と誤解しやすい。混同注意:安定狭心症(適応となりうる)と不安定狭心症(禁忌)の区別。
- 2. 目標心拍数(最大予測心拍数など)の算出は、主に年齢と性別を用いて行われる(例: 220 - 年齢)。身長や体重は、一般的な目標心拍数の算出には直接関係しない。正しくは:目標心拍数は、主に年齢と性別に基づいて算出する。選びやすい理由:個人の身体的特徴から目標値を設定するという発想から、身長や体重も関連すると考えてしまうかもしれない。混同注意:目標心拍数と運動強度設定の他の指標(例: メッツ、ボルグスケール)。
- 3. 運動中の体動によるアーチファクト(ノイズ)を最小限に抑え、また運動の妨げにならないように、負荷試験では安静時とは異なる部位に電極を装着することが一般的である(例: 四肢誘導は肩や腰、胸部誘導は骨に直接当たらない肋骨間など)。正しくは:心電図電極は、運動中の体動によるアーチファクトを避けるため、安静時とは異なる装着部位を検討する。選びやすい理由:同じ心電図検査なので、電極位置も同じだと考えやすい。混同注意:安静時心電図と運動負荷心電図の電極装着方法の違い。
- 4. 正解。患者の安全確保は運動負荷試験において最も重要であり、胸痛、めまい、息切れ、著しい下肢疲労などの自覚症状や、患者自身が運動中止を希望した場合は、検査の重要な中止基準の一つである。これにより、不測の事態や合併症の発生を防ぐことができる。
- 5. 運動負荷中止後も、心電図変化(特にST部分の変化)や血圧、心拍数の回復状況を観察するため、通常5~10分間(あるいはベースラインに戻るまで)回復期として心電図記録を継続する必要がある。正しくは:運動負荷を中止した後も、回復期の観察のために一定時間、心電図記録を継続する。選びやすい理由:運動が終了したら、検査も終了という直感的な考え。混同注意:負荷期と回復期の重要性。
国試ポイント
トレッドミル負荷試験の適応、禁忌、実施方法、中止基準、評価項目など、基本的なプロトコルと安全管理に関する知識が問われる。特に、患者の安全に関わる中止基準は重要である。
混同注意
運動負荷試験の適応と禁忌、最大予測心拍数の計算式、電極装着部位の工夫、中止基準、回復期観察の必要性など、各項目が混同されやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、トレッドミル負荷試験の絶対的禁忌症と相対的禁忌症の具体的な疾患名、具体的な中止基準(血圧、心拍数、ST変化、不整脈など)、運動負荷量の単位(METs)とそれに関連するリスク評価について問われる可能性がある。
関連知識
運動負荷試験の種類(エルゴメーター、トレッドミルなど)、ブルースプロトコール、心臓リハビリテーション、運動処方、心電図判読(ST変化、不整脈など)。