β-ラクタム系抗菌薬でないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
β-ラクタム系抗菌薬は、その化学構造中にβ-ラクタム環を持つ薬剤の総称で、ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系、モノバクタム系などが含まれます。選択肢1のメロペネムはカルバペネム系、選択肢2のセファゾリンと選択肢4のセフォタキシムはセフェム系、選択肢3のピペラシリンはペニシリン系であり、これらはすべてβ-ラクタム系抗菌薬です。一方、選択肢5のレボフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬であり、β-ラクタム環を持たないためβ-ラクタム系には分類されません。
選択肢ごとの解説
- 1. メロペネムはカルバペネム系抗菌薬であり、これはβ-ラクタム系抗菌薬の一種です。正しくは:メロペネムはβ-ラクタム系抗菌薬(カルバペネム系)です。選びやすい理由:様々な抗菌薬の名前が並んでいるため、名前だけでは判断しにくいと感じるかもしれませんが、カルバペネム系はβ-ラクタム環を持つため間違いです。混同注意:他の系統の抗菌薬と混同しやすいですが、カルバペネム系はβ-ラクタム系の一部であることを理解しておく必要があります。
- 2. セファゾリンはセフェム系抗菌薬であり、これはβ-ラクタム系抗菌薬の一種です。正しくは:セファゾリンはβ-ラクタム系抗菌薬(セフェム系)です。選びやすい理由:「セファ」という接頭辞からセフェム系と想像しやすいですが、それがβ-ラクタム系であることを確認する知識が必要です。混同注意:ペニシリン系やカルバペネム系など、他のβ-ラクタム系抗菌薬と混同する可能性がありますが、セフェム系もβ-ラクタム環を有します。
- 3. ピペラシリンはペニシリン系抗菌薬であり、これはβ-ラクタム系抗菌薬の一種です。正しくは:ピペラシリンはβ-ラクタム系抗菌薬(ペニシリン系)です。選びやすい理由:「シリン」という語尾からペニシリン系と判断しやすいですが、それがβ-ラクタム系であることを知っている必要があります。混同注意:β-ラクタム環を持たない抗菌薬と混同する可能性がありますが、ペニシリン系はβ-ラクタム系抗菌薬の代表例です。
- 4. セフォタキシムはセフェム系抗菌薬であり、これはβ-ラクタム系抗菌薬の一種です。正しくは:セフォタキシムはβ-ラクタム系抗菌薬(セフェム系)です。選びやすい理由:複数の「セファ」や「セフォ」で始まる薬剤があるため、これらもβ-ラクタム系であると認識しにくいかもしれませんが、セフェム系はβ-ラクタム系です。混同注意:セファゾリンと同じくセフェム系であるため、混同の恐れがありますが、どちらもβ-ラクタム系に分類されます。
- 5. 正解。レボフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬であり、その化学構造にはβ-ラクタム環が存在しません。したがって、β-ラクタム系抗菌薬ではありません。混同注意:他の多くの抗菌薬も名前だけでは系統が判断しづらいことがありますが、特定の語尾(例: -フロキサシン)は系統を示す重要な手がかりとなります。β-ラクタム系抗菌薬は細胞壁合成阻害作用を示す一方、ニューキノロン系はDNAジャイレース阻害作用を示します。
国試ポイント
抗菌薬の基本的な分類と、各系統に属する代表的な薬剤名を正確に区別できるかが問われています。特にβ-ラクタム系抗菌薬は種類が多く、その他の主要な系統(ニューキノロン系、マクロライド系、アミノグリコシド系など)との区別が重要です。
混同注意
β-ラクタム系抗菌薬のサブグループ(ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系など)と、その他の主要な抗菌薬系統(ニューキノロン系、マクロライド系、テトラサイクリン系など)との混同。特に語尾が似ている抗菌薬や、作用機序が似ている他の抗菌薬と間違えやすいです。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず選択肢の各薬剤がどの系統に属するかを特定し、その系統がβ-ラクタム環を持つ構造であるかを確認します。特に「-シリン」→ペニシリン系、「セファ-」「セフォ-」→セフェム系、「-ペネム」→カルバペネム系、「-フロキサシン」→ニューキノロン系といった語尾の手がかりに注目します。
関連知識
抗菌薬の作用機序(細胞壁合成阻害、タンパク質合成阻害、核酸合成阻害など)、各系統の代表的な薬剤と臨床での使用例、薬剤耐性菌のメカニズム(例:β-ラクタマーゼ産生菌)。