染色法と染色液の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
Gram染色では、グラム陽性菌を青紫色に染めるクリスタル紫、ヨウ素液による媒染、アルコールによる脱色、そしてグラム陰性菌を赤色に染める対比染色液としてパイフェル液(サフラニン液)が用いられます。この組み合わせは正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. Hiss法(鞭毛染色法)では、タニン酸と塩基性フクシンが主な染色液として用いられ、マラカイト緑液は通常使用されません。正しくは:Hiss法ではタニン酸と塩基性フクシンが使用されます。選びやすい理由:マラカイト緑は細菌学検査で対比染色に使われることがありますが、Hiss法ではありません。混同注意:他の特殊染色における染色液との混同。
- 2. Wirtz-Fulton法(芽胞染色法)では、マラカイト緑液が主染色液として用いられ、石炭酸フクシン液はZiehl-Neelsen染色などで使用されますが、Wirtz法では通常用いられません。正しくは:Wirtz法ではマラカイト緑液が使用されます。選びやすい理由:石炭酸フクシンは細菌の染色に広く使われますが、Wirtz法の主染色ではありません。混同注意:抗酸菌染色(Ziehl-Neelsen法)との混同。
- 3. 正解。Gram染色において、パイフェル液(サフラニン液)はグラム陰性菌を赤く染めるための対比染色液として正しく使用されます。正しくは:Gram染色における対比染色液としてパイフェル液(サフラニン液)は適切です。選びやすい理由:グラム染色の主要な液はクリスタル紫ですが、対比染色液も重要な要素です。混同注意:グラム染色には複数の染色液が使われるため、どの液が何に対応するかを正確に覚える必要があります。
- 4. Giménez染色(細菌の莢膜染色やリケッチア染色)では、塩基性フクシンとマラカイト緑が主に使用され、ゲンチアナ紫液(クリスタルバイオレット液)は通常用いられません。ゲンチアナ紫液はGram染色の主染色液です。正しくは:Giménez染色では塩基性フクシンとマラカイト緑が使用されます。選びやすい理由:ゲンチアナ紫は一般的な細菌染色に用いられるため、他の染色法と混同しやすいです。混同注意:グラム染色とGiménez染色で使用される染色液の混同。
- 5. Ziehl-Neelsen染色(抗酸菌染色)では、主染色に石炭酸フクシン、脱色に酸性アルコール、対比染色にメチレン青が用いられます。サフラニン液はGram染色の対比染色液であり、Ziehl-Neelsen染色では使用されません。正しくは:Ziehl-Neelsen染色ではメチレン青液が対比染色に用いられます。選びやすい理由:サフラニンも対比染色に使われるため、他の染色法と混同されやすいです。混同注意:Gram染色とZiehl-Neelsen染色における対比染色液の混同。
国試ポイント
本問題は、微生物学検査における主要な染色法とその構成液に関する基本的な知識を問うものです。各染色法の目的、主染色液、脱色液、対比染色液を正確に理解しておくことが重要です。
混同注意
多くの染色法で類似した名前の液が使われたり、同じ液が異なる染色法で異なる役割(主染色、対比染色など)を持つことがあるため、それぞれの染色法のステップと使用液を正確に紐付ける必要があります。特に、グラム染色、抗酸菌染色、芽胞染色、鞭毛染色あたりは頻出です。
次に同じ論点が出たら
グラム染色の原理、グラム陽性菌・陰性菌の細胞壁構造、それぞれの染色過程で何が起きているのかを詳細に説明できるか。
関連知識
細菌の分類にはグラム染色の結果が非常に重要であり、グラム陽性菌とグラム陰性菌で細胞壁構造が異なるため染色性が変わります。この原理を理解しておくことで、なぜ特定の染色液が使われるのか、その意義を深く理解できます。