濃度を窒素量として表示するのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
尿素は体内でアンモニアの解毒と窒素排泄を担う主要な物質であり、「尿素窒素(BUN)」として血中濃度が評価されます。アンモニアは特に肝臓で代謝される有毒な物質であり、その血中濃度は「アンモニア窒素」として測定されます。これらの物質は、その臨床的な意義や代謝経路から、含有する窒素の量として濃度が表現されることが一般的です。
選択肢ごとの解説
- 1. 尿酸はプリン体代謝の最終産物であり、その濃度は「尿酸値」として質量濃度(例:mg/dL)で直接測定・表示されます。窒素量として換算されることは一般的ではありません。正しくは:尿酸の濃度は、その分子量に基づいた質量濃度として表示されます。選びやすい理由:尿酸も窒素原子を含む有機化合物であるため、窒素量表示と誤解しやすいかもしれません。混同注意:尿素窒素やアンモニア窒素のような「窒素量表示」が一般的な他の含窒素化合物と混同することがあります。
- 2. 正解。尿素は体内でアンモニアから合成される主要な窒素排泄物であり、その濃度は「尿素窒素 (BUN: Blood Urea Nitrogen)」として表示されるのが一般的です。これは尿素分子中の窒素原子の量を基準としています。
- 3. 正解。アンモニアは生体内で生成される有毒な物質であり、その血中濃度は「アンモニア窒素」として表示されます。これはアンモニア分子中の窒素原子の量を基準としています。
- 4. ビリルビンはヘモグロビンの分解産物であり、黄色の色素成分です。その濃度は色素としての質量濃度(例:mg/dL)で表示され、窒素量として表示されることはありません。ビリルビンは窒素原子を含みますが、その主要な臨床的意義は色素としての濃度です。正しくは:ビリルビンの濃度は、その分子量に基づいた質量濃度として表示されます。選びやすい理由:有機化合物であり、かつ血中成分であるため、他の含窒素化合物と同様に窒素量表示があるのではと誤解することがあるかもしれません。混同注意:尿素やアンモニアなど、窒素量で表示される他の含窒素化合物とは測定・表示方法が異なります。
- 5. クレアチニンは筋肉の代謝産物であり、腎機能評価の指標として用いられます。その血中濃度は「クレアチニン値」として直接測定・表示され、窒素量として換算されることは一般的ではありません。正しくは:クレアチニンの濃度は、その分子量に基づいた質量濃度(例:mg/dL)として表示されます。選びやすい理由:クレアチニンも窒素原子を含む有機化合物であるため、窒素量表示と誤解しやすいかもしれません。混同注意:尿素窒素やアンモニア窒素のような「窒素量表示」が一般的な他の含窒素化合物と混同することがあります。
国試ポイント
生体内の主要な代謝産物が、どのような単位や表現で臨床的に測定・表示されるかという基礎知識が問われています。特に、窒素を含む化合物の中でも、「窒素量」として濃度が表現されるものとそうでないものの区別が重要です。
混同注意
尿酸やクレアチニンも窒素を含む有機化合物ですが、これらは分子全体としての質量濃度で表示されるのが一般的であり、窒素量として換算されることはありません。ビリルビンも窒素原子を含みますが、色素としての特性が重要で、やはり質量濃度で表示されます。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、主要なアミノ酸や特定のペプチド、あるいはその他の微量な含窒素化合物がどのように表示されるか、またその臨床的意義について問われる可能性があります。それぞれの物質の化学構造と代謝経路、そして測定方法や表示単位の関連性を問う問題に注意しましょう。
関連知識
非蛋白性窒素(NPN)の概念。NPNは血中の蛋白以外の窒素化合物(尿素、尿酸、クレアチニン、アンモニアなど)に含まれる窒素の総量を示す指標であり、これら個々の成分がどのように評価されるかを理解しておく必要があります。窒素バランス、肝機能、腎機能評価に関連する知識も重要です。