Gram陰性菌の菌体でリポ多糖体からなるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
グラム陰性菌の細胞は、内側から細胞膜、ペプチドグリカン層(細胞壁の一部)、そして最も外側に外膜を持つ構造をしています。この外膜の最外層を構成する主要な成分がリポ多糖(LPS)です。LPSはO抗原、コア多糖、リピドAから成り、特にリピドAは内毒素としての活性を持ち、発熱などの病原性に関与します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。グラム陰性菌の外膜は、リポ多糖(LPS)を外層に含んでおり、これが細胞壁の主要な構成成分です。LPSは内毒素として宿主の免疫応答を強力に刺激します。
- 2. グラム陰性菌の細胞壁は、外膜と細胞膜の間に位置するペプチドグリカン層を指します。リポ多糖は細胞壁を構成する外膜の一部ですが、細胞壁全体がリポ多糖からなるわけではありません。正しくは:グラム陰性菌の細胞壁の主要な構成成分は、ペプチドグリカンです。リポ多糖は外膜の主要な構成成分であり、外膜は細胞壁の外側に位置します。選びやすい理由:細胞壁はグラム菌の構造において非常に重要なため、選んでしまいがちですが、リポ多糖の特定の局在を理解しているかが問われます。混同注意:外膜と細胞壁の構成成分、特にリポ多糖の正確な位置を混同している可能性があります。
- 3. 細胞膜は、リン脂質二重層とタンパク質から構成されており、リポ多糖は含まれません。これはグラム陽性菌、陰性菌ともに共通する基本的な細胞構造です。正しくは:細胞膜の主な構成成分はリン脂質とタンパク質です。リポ多糖はグラム陰性菌の外膜に存在します。選びやすい理由:膜構造の一つであるため、混同して選ぶ可能性があります。混同注意:異なる膜構造(外膜と細胞膜)の構成成分を混同している可能性があります。
- 4. ペリプラズムは、グラム陰性菌において細胞膜と外膜の間に存在する空間であり、様々な酵素やタンパク質が含まれていますが、リポ多糖の主要な構成部位ではありません。正しくは:ペリプラズムは外膜と細胞膜の間の空間であり、酵素やタンパク質が豊富に含まれます。リポ多糖は外膜の成分です。選びやすい理由:外膜と細胞膜の間という位置関係から、何らかの重要な成分があると考えやすいかもしれません。混同注意:グラム陰性菌の各層の正確な構成成分とその局在を混同している可能性があります。
- 5. ポーリンタンパクは、グラム陰性菌の外膜に存在する孔を形成するタンパク質であり、水溶性物質の通過を助けますが、リポ多糖自体ではありません。リポ多糖は外膜の脂質二重層の一部です。正しくは:ポーリンタンパクは外膜に存在するチャネル形成タンパク質です。リポ多糖は外膜の主要な構成成分の一つですが、タンパク質ではありません。選びやすい理由:グラム陰性菌の外膜の重要な構成要素であるため、正しい選択肢と誤認する可能性があります。混同注意:リポ多糖と外膜の主要な機能タンパク質であるポーリンを混同している可能性があります。
国試ポイント
グラム陰性菌とグラム陽性菌の細胞構造の違い、特にグラム陰性菌の外膜の構成成分であるリポ多糖(LPS)の正確な局在と役割を理解しているか問われます。LPSが内毒素であることも重要です。
混同注意
グラム陰性菌の細胞膜、外膜、細胞壁、ペリプラズムといった各層の構成成分を混同しやすい。特に、細胞壁全体と外膜の構成成分を誤解する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
グラム陰性菌の構造図を与えられ、各部位の名称とその主要な構成成分を問う問題、またはLPSの病原性に関する問題が出題される可能性があります。
関連知識
グラム染色、ペプチドグリカン、内毒素(エンドトキシン)、O抗原、リピドA、ポーリン、リゾチームの作用部位。