特殊染色と試薬の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
非特異的エステラーゼ染色は、エステラーゼ酵素がα-ナフチルブチレートを加水分解し、遊離したα-ナフトールとジアゾニウム塩が結合して不溶性の色素を形成する反応を利用します。α-ナフチルブチレートは、単球系細胞に強く発現する非特異的エステラーゼの基質として特異性が高い試薬です。
選択肢ごとの解説
- 1. 鉄染色には過ヨウ素酸溶液は用いられません。鉄染色(ベルリン青反応)は、ヘモジデリンなどの三価鉄イオンを検出する方法で、フェロシアン化カリウムと塩酸を反応させて青色を呈させます。過ヨウ素酸溶液はPAS染色に用いられます。正しくは:鉄染色: フェロシアン化カリウム、塩酸選びやすい理由:酸化反応を伴う染色法の試薬と混同しやすいかもしれません。混同注意:PAS染色
- 2. PAS染色では過ヨウ素酸溶液を用いますが、過酸化水素水は通常用いられません。PAS染色は、糖原などの多糖体を過ヨウ素酸で酸化し、生じたアルデヒド基をシッフ試薬で検出します。過酸化水素水はペルオキシダーゼ染色の発色反応でジアミノベンチジン(DAB)を酸化する際に利用されることがあります。正しくは:PAS染色: 過ヨウ素酸溶液、シッフ試薬選びやすい理由:酸化剤の一つとして誤解される可能性があります。混同注意:ペルオキシダーゼ染色
- 3. ペルオキシダーゼ染色には塩酸溶液は通常用いられません。ペルオキシダーゼ染色は、ペルオキシダーゼ酵素の活性を検出するもので、ベンチジン誘導体(DABなど)と過酸化水素水を用いて発色させます。塩酸は鉄染色やエステラーゼ染色の一部で前処理や反応調整に用いられることがあります。正しくは:ペルオキシダーゼ染色: ベンチジン誘導体、過酸化水素水選びやすい理由:他の染色法で用いられる酸性条件と混同する可能性があります。混同注意:鉄染色、エステラーゼ染色
- 4. 正解。非特異的エステラーゼ染色は、エステラーゼ酵素がα-ナフチルブチレートを加水分解し、生じたα-ナフトールとジアゾニウム塩が結合して色素を形成する反応を利用します。したがって、α-ナフチルブチレートは正しい試薬です。選びやすい理由:他のエステラーゼの基質と混同する可能性もありますが、この組み合わせは正しいです。混同注意:特異的エステラーゼ染色(ナフトールAS-Dクロロアセテート)
- 5. アルカリホスファターゼ染色には、ナフトールAS-Dクロロアセテートではなく、ナフトールAS-BIリン酸などのリン酸エステルが基質として用いられます。ナフトールAS-Dクロロアセテートは特異的エステラーゼ染色に用いられる基質です。正しくは:アルカリホスファターゼ染色: ナフトールAS-BIリン酸、ファストブルーBB塩など選びやすい理由:リン酸エステルとクロロアセテートエステルといった、エステル結合を持つ基質が似ているため混同しやすいです。混同注意:特異的エステラーゼ染色
国試ポイント
特殊染色とその染色反応に用いる主要な試薬の組み合わせを正確に覚えることが重要です。特に各酵素が作用する基質と発色剤の組み合わせを理解しましょう。
混同注意
各染色法の名称と、それに用いられる試薬、特に基質と発色剤を混同しやすいです。また、染色対象となる細胞の種類も合わせて覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、まず染色法の名前から、どの酵素活性をみているのか、そしてその酵素の基質として適切な試薬はどれかを判断します。
関連知識
各特殊染色の陽性となる細胞(例:ペルオキシダーゼ染色は骨髄球系、PAS染色は急性リンパ性白血病など)と、その臨床的意義を関連付けて理解すると効果的です。