ホルター心電図検査で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
ホルター心電図では、患者の日常生活における心臓の状態を把握するため、自覚症状と合わせた行動記録が解析に不可欠です。また、不整脈の精査においては、P波の明確な検出が重要であり、NASA誘導はその点で優れた特性を持ちます。
選択肢ごとの解説
- 1. ホルター心電図では、通常、双極誘導が用いられます。代表的なのは、Modified CM5やCM1などの誘導法です。正しくは:ホルター心電図では、双極誘導が使用される。選びやすい理由:一般的な12誘導心電図では単極誘導も使われるため、混同しやすい可能性があります。混同注意:標準12誘導心電図の単極肢誘導(aVR, aVL, aVF)や単極胸部誘導(V1-V6)
- 2. ホルター心電図の主要な目的の一つは、労作性狭心症や異型狭心症などによる虚血性ST変化の検出です。24時間記録することで、発作時や無症状時のST変化を評価できます。正しくは:ST部分の変化を捉えることができる。選びやすい理由:ST変化は心電図の判読の中でも専門性が高いため、検出が難しいと誤解する可能性があります。混同注意:ST変化が小さい場合や、体動アーチファクトにより判読が難しいケース
- 3. 正解。患者の自覚症状(動悸、胸痛など)と心電図波形の変化、および行動(運動、食事、睡眠など)との関連性を評価するために、行動記録は非常に重要です。これにより、症状と不整脈や虚血との因果関係を特定できます。選びやすい理由:行動記録が主観的な情報であり、客観的な心電図データと比べて重要性が低いと考える人がいるかもしれませんが、両者を統合することで初めて診断価値が高まります。
- 4. 正解。NASA誘導は、電極を胸骨柄、第6肋間胸骨傍、第6肋間左腋窩中線上に配置する誘導法で、P波やQRS波の判読に優れており、特に不整脈の診断において有用です。アーチファクトの少ないクリアな心電図が得られやすい特徴があります。選びやすい理由:NASA誘導という名称自体が聞き慣れないため、選択肢として選びにくいかもしれませんが、不整脈の診断に特化した誘導法として重要です。
- 5. CM5誘導は、胸骨柄中央をアース、左鎖骨中央を陰極、V5の位置を陽極とする誘導で、胸部誘導のV5に類似した波形を示します。一方、V1誘導は右心室寄りの誘導であり、波形の特徴が異なります。正しくは:CM5誘導の波形は、胸部誘導のV5に類似する。選びやすい理由:CM1やCM2誘導がV1やV2に類似するという知識と混同しやすい可能性があります。混同注意:CM1誘導(V1類似)とCM5誘導(V5類似)。
国試ポイント
ホルター心電図の基本的な原理、目的、および特定の誘導法の特性に関する知識が問われています。特に、臨床的な有用性(行動記録の重要性)と、技術的な詳細(誘導法の選択と波形の特徴)の両面から理解しているかを評価する問題です。
混同注意
ホルター心電図の誘導法(単極・双極、CM誘導、NASA誘導)と標準12誘導心電図の誘導法、およびそれぞれの誘導で得られる波形の特徴や検出可能な異常所見を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、ホルター心電図の他の誘導法(例: CM1, CC5)の特徴や、記録中の注意点(電極装着部位、患者指導)について問われる可能性があります。
関連知識
ホルター心電図の適応症(不整脈、虚血性心疾患の検出)、判読の注意点(アーチファクトの影響)、一般的な誘導法(CM1, CM5, CC5など)の特徴、記録解析装置の仕組み。