空気感染予防策を必要とするのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
空気感染とは、病原体を含む飛沫核(直径5µm以下)が空気中を浮遊し、それを吸入することで感染が成立する経路です。結核菌と水痘ウイルス(水ぼうそう)は、この飛沫核感染を起こすため、空気感染予防策(N95マスク、陰圧室など)が必要です。風疹、百日咳、流行性耳下腺炎は主に飛沫感染または接触感染によって伝播します。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。結核菌は空気感染(飛沫核感染)によって伝播するため、空気感染予防策が必須です。感染者の咳やくしゃみで飛散した飛沫核が空気中に長時間浮遊し、それを吸い込むことで感染が成立します。
- 2. 正解。水痘ウイルスも空気感染(飛沫核感染)によって広がるため、空気感染予防策が必要です。発疹から放出されるウイルスだけでなく、呼吸器からの飛沫核も感染源となります。
- 3. 風疹は飛沫感染と接触感染が主な伝播経路であり、空気感染予防策は通常不要です。標準予防策に加え、飛沫予防策を講じます。正しくは:風疹の主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。選びやすい理由:子どもに多い感染症であるため、感染力が高いイメージから空気感染と誤解しやすいかもしれません。混同注意:麻疹や水痘といった空気感染するウイルス疾患と混同されやすいです。
- 4. 百日咳の主要な感染経路は飛沫感染であり、空気感染予防策は原則として必要ありません。濃厚接触者に対する飛沫予防策が重要です。正しくは:百日咳の主な感染経路は飛沫感染です。選びやすい理由:咳を伴う感染症であるため、広範囲に病原体が飛散するイメージから空気感染と誤解しやすいかもしれません。混同注意:結核など、咳を主な症状とする空気感染症と混同されやすいです。
- 5. 流行性耳下腺炎は、飛沫感染および接触感染によって伝播します。空気感染予防策は通常不要です。正しくは:流行性耳下腺炎の主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。選びやすい理由:水痘や麻疹と同じく子どもの間で流行しやすい感染症であるため、空気感染と誤解する可能性があります。混同注意:麻疹や水痘といった空気感染するウイルス疾患と混同されやすいです。
国試ポイント
感染経路に基づく適切な感染予防策の理解が問われています。特に、空気感染、飛沫感染、接触感染の区別と、それぞれの代表的な疾患を正確に覚えているかがポイントです。国家試験では、これらの疾患と予防策の組み合わせを問う問題が頻繁に出題されます。
混同注意
飛沫感染と空気感染の区別が最も重要です。飛沫は比較的大きく重いため、すぐに落下しますが、飛沫核は小さく軽いため空気中に長時間浮遊します。この違いが、N95マスクや陰圧室の必要性を決定します。また、類似した症状や流行形態を示す疾患(例:麻疹と風疹)でも感染経路が異なる場合があるため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出た場合、まず疾患が空気感染、飛沫感染、接触感染のいずれに該当するかを判断します。特に、麻疹、水痘、結核の3疾患は空気感染の代表例として確実に覚える必要があります。また、それぞれの感染経路で求められる個人防護具や病室環境(個室、陰圧室など)についても確認します。
関連知識
空気感染症: 麻疹、水痘、結核、重症急性呼吸器症候群(SARS)など。飛沫感染症: インフルエンザ、風疹、百日咳、流行性耳下腺炎、アデノウイルス感染症など。接触感染症: MRSA感染症、クロストリディオイデス・ディフィシル感染症、疥癬など。それぞれの感染経路に対する予防策(標準予防策、接触予防策、飛沫予防策、空気予防策)の内容も重要です。