骨形成マーカーはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
骨形成マーカーとして代表的なのは、骨芽細胞によって産生・放出されるオステオカルシン(OC)と骨型アルカリホスファターゼ(BAP)です。これらは骨形成の活性を反映します。一方、デオキシピリジノリン(DPD)、I型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX)、酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ活性(TRACP-5b)はすべて骨吸収マーカーです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。オステオカルシンは骨芽細胞によって産生され、骨形成時に血中へ放出されるため、骨形成の指標となります。
- 2. デオキシピリジノリンは、骨コラーゲンの分解産物であり、骨吸収の指標となります。正しくは:デオキシピリジノリンは骨吸収マーカーである。選びやすい理由:「骨」という言葉が含まれるため、骨代謝全般に関連すると誤解しやすい。混同注意:骨形成マーカー(オステオカルシン、BAP)と混同しやすい。
- 3. 正解。骨型アルカリホスファターゼは、骨芽細胞に豊富に存在し、骨形成の過程で重要な役割を果たすため、骨形成の指標となります。
- 4. I型コラーゲン架橋N-テロペプチドは、骨コラーゲンが分解される際に生じる断片であり、骨吸収の指標となります。正しくは:I型コラーゲン架橋N-テロペプチドは骨吸収マーカーである。選びやすい理由:I型コラーゲンが骨の主要成分であるため、骨形成にも関わると誤解しやすいが、これは分解産物である。混同注意:I型プロコラーゲンN-プロペプチド (PINP) などの骨形成マーカーと混同しやすい。
- 5. 酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ活性 (TRACP-5b) は、破骨細胞に由来する酵素であり、骨吸収の指標となります。正しくは:酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ活性は骨吸収マーカーである。選びやすい理由:「ホスファターゼ」という名前から、骨型アルカリホスファターゼ(BAP)と混同して骨形成に関連すると考える可能性がある。混同注意:骨型アルカリホスファターゼ (BAP) と混同しやすい。
国試ポイント
骨代謝マーカーは、骨形成マーカーと骨吸収マーカーに分類され、それぞれの代表的な項目を正しく識別できるかが問われる。特に、名称が似ていたり、同じく骨に関連する酵素であるために混同しやすいマーカーに注意が必要。
混同注意
骨形成マーカー(OC、BAP、PINPなど)と骨吸収マーカー(DPD、NTX、TRACP-5bなど)は名称が似ていたり、機能が反対であるため、混同しやすい。特に「ホスファターゼ」という語を含むBAPとTRACP-5bは注意が必要。
次に同じ論点が出たら
次に類似問題が出題された場合は、各マーカーが『骨形成』と『骨吸収』のどちらを反映するか、またどの細胞(骨芽細胞か破骨細胞か)に由来するかを確認する。
関連知識
骨形成マーカーには、OC、BAPの他にI型プロコラーゲンN-プロペプチド (PINP) などがある。骨吸収マーカーには、DPD、NTX、TRACP-5bの他にピリジノリン (PYD) やCTX (I型コラーゲンC-テロペプチド) などがある。これらのマーカーは骨粗鬆症の診断や治療効果のモニタリングに用いられる。