心臓超音波検査で肺動脈弁が観察されるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第66回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
心臓超音波検査において、肺動脈弁は傍胸骨アプローチからの大動脈弁レベル短軸像(大血管レベル短軸像)で観察されます。この断面では、大動脈弁、肺動脈弁、三尖弁の一部、左心房などが同心円状に描出され、各弁の形態や血流評価が可能です。
選択肢ごとの解説
- 1. 心尖部四腔像では、主に左心室、左心房、右心室、右心房、僧帽弁、三尖弁が描出されます。肺動脈弁は通常描出されません。正しくは:心尖部四腔像では、僧帽弁や三尖弁が観察されます。選びやすい理由:一般的な心臓全体を把握する断面であるため、含まれると錯覚しやすいかもしれません。混同注意:大血管弁(大動脈弁、肺動脈弁)ではなく、房室弁(僧帽弁、三尖弁)が描出される断面です。
- 2. 傍胸骨長軸像では、左心室、左心房、大動脈、大動脈弁、僧帽弁が主に描出されます。肺動脈弁は通常この断面では観察できません。正しくは:傍胸骨長軸像では、大動脈弁や僧帽弁が観察されます。選びやすい理由:大動脈弁が描出されるため、隣接する肺動脈弁も描出されると誤解する可能性があります。混同注意:大動脈弁は描出されますが、肺動脈弁は描出されません。
- 3. 心窩部矢状断面像は、下大静脈や右心系の一部を評価するのに用いられますが、肺動脈弁が明確に描出される標準断面ではありません。正しくは:心窩部矢状断面像では、下大静脈や右心房、右心室の一部が観察されます。選びやすい理由:心臓の深い部分を観察する断面であり、大血管が視野に入ることもあるため、含まれると誤解しやすいかもしれません。混同注意:右心系の一部や下大静脈が主に見られる断面であり、弁の評価には限定的です。
- 4. 乳頭筋レベル短軸像では、主に左心室の乳頭筋および心筋壁の動きが評価されます。弁としては僧帽弁が描出されますが、肺動脈弁は描出されません。正しくは:乳頭筋レベル短軸像では、左心室の乳頭筋や壁運動、僧帽弁が観察されます。選びやすい理由:左心室の機能評価でよく用いられる断面であり、心臓の重要な構造を多く含むため、大血管弁も含まれると誤解しやすいです。混同注意:左心室の構造が主であり、大血管弁は描出されません。
- 5. 正解。大動脈弁レベル短軸像(大血管レベル短軸像)は、心基部を短軸方向で観察する断面です。この断面では、中央に大動脈弁(三尖弁)、その前方に肺動脈弁(二尖弁)、そして右室流出路、左心房などが描出され、肺動脈弁の形態や血流を評価することが可能です。
国試ポイント
心臓超音波検査の標準的な断面において、どの弁がどの断面で観察できるかを問う問題です。特に大動脈弁と肺動脈弁は隣接しているため、同じ断面で観察されることが多いですが、特定の断面(例えば傍胸骨長軸像)では大動脈弁は観察できても肺動脈弁は観察できない、といった違いを理解しているかが重要です。
混同注意
大動脈弁と肺動脈弁が混同されやすいですが、大動脈弁は傍胸骨長軸像でも観察されます。肺動脈弁は、大動脈弁レベルの短軸像で両方が一緒に観察される点で特徴的です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、他の弁(僧帽弁、三尖弁、大動脈弁)がどの断面で観察されるか、あるいは各断面で主に評価される構造や疾患を問われる可能性があります。
関連知識
心臓超音波検査の各標準断面で描出される主要な構造物を覚えることが重要です。心尖部四腔像(左室、右室、左房、右房、僧帽弁、三尖弁)、傍胸骨長軸像(左室、左房、大動脈、大動脈弁、僧帽弁)、傍胸骨短軸像(乳頭筋レベル、僧帽弁レベル、大動脈弁レベル)など、それぞれの特徴を理解しておく必要があります。