クロージングボリューム測定における単一窒素呼出曲線(別冊No. 4)を別に示す。クロージングボリュームはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
単一窒素呼出曲線は、肺活量位まで純酸素を吸入後、努力呼出させた際の呼出量に対する窒素濃度変化を示します。第I相は死腔ガス、第II相は死腔ガスと肺胞ガスの混合、第III相は均一な肺胞ガス、そして第IV相は下部肺胞が閉塞し、残った上部肺胞から窒素濃度の高いガスが呼出される相で、クロージングボリュームはこの第III相と第IV相の境界容積です。選択肢3は第III相と第IV相の境界を示しており、これがクロージングボリューム測定値に相当します。
選択肢ごとの解説
- 1. 選択肢1は純酸素の吸入直後の呼出初期であり、死腔ガスが主体となる第I相を示しています。これは肺胞ガスを含まないためクロージングボリュームではありません。正しくは:クロージングボリュームは第III相と第IV相の境界容積です。選びやすい理由:呼出初期の窒素濃度が低い部分であるため、測定開始点と混同しやすい。混同注意:第I相(死腔ガス相)
- 2. 選択肢2は死腔ガスと肺胞ガスの混合相である第II相を示しており、窒素濃度が徐々に上昇しています。クロージングボリュームではありません。正しくは:クロージングボリュームは第III相と第IV相の境界容積です。選びやすい理由:窒素濃度が上昇し始める点なので、何か重要なポイントかと誤解しやすい。混同注意:第II相(移行相)
- 3. 正解。選択肢3は、単一窒素呼出曲線において肺胞ガスが均一に排出される第III相の終点から、下部肺胞が閉塞し、上部肺胞の窒素濃度の高いガスが排出され始める第IV相への移行点、すなわちクロージングボリュームを示しています。選びやすい理由:曲線が平坦から急峻に変化する重要な変曲点であるため。
- 4. 選択肢4は第III相、すなわち均一な肺胞ガスが排出されている段階を示しています。この段階ではまだ下部肺胞の閉塞は始まっていません。正しくは:クロージングボリュームは第III相と第IV相の境界容積です。選びやすい理由:第III相全体をクロージングボリュームと誤解することがある。混同注意:第III相(肺胞ガス相)
- 5. 選択肢5は第IV相の大部分を含んでおり、下部肺胞が閉塞し、主に上部肺胞から窒素濃度の高いガスが排出されている容積を示しています。この範囲全体がクロージングボリュームではありません。正しくは:クロージングボリュームは第III相と第IV相の境界容積です。選びやすい理由:窒素濃度が急上昇する部分であるため、その全体を重要な指標と誤解しやすい。混同注意:第IV相(気道閉塞相)
国試ポイント
単一窒素呼出曲線における各相とクロージングボリュームの定義を理解する。
混同注意
クロージングボリュームとクロージングキャパシティは混同しやすい。クロージングボリュームは第III相と第IV相の境界容積であり、クロージングキャパシティはクロージングボリュームと残気量の合計である。
次に同じ論点が出たら
単一窒素呼出曲線のグラフを見た際に、第III相の平坦な部分から窒素濃度が急上昇し始める点をクロージングボリュームの開始点として判断する。
関連知識
クロージングボリュームは加齢や喫煙、肺疾患(特に閉塞性肺疾患)で増加する。これは末梢気道の早期閉塞を示唆する指標となる。特に座位から立位への体位変換でクロージングボリュームが変化しない点も重要。