ピクリン酸を含む固定液はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ピクリン酸、ホルマリン、酢酸を主成分とするブアン液は、結合組織や内分泌組織の固定に用いられる複合固定液です。他の選択肢に挙げられた固定液はピクリン酸を含みません。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ブアン液は、ピクリン酸、ホルマリン、酢酸を主成分とする複合固定液です。特に結合組織や内分泌組織の固定に優れており、赤血球を溶解させる特性も持っています。
- 2. カルノア液は、エタノール、クロロホルム、酢酸を主成分とする固定液であり、ピクリン酸は含まれていません。正しくは:カルノア液はエタノール、クロロホルム、酢酸を含みますが、ピクリン酸は含みません。選びやすい理由:複合固定液であるため、ブアン液と同様に多くの成分が含まれると誤解しやすいですが、その成分は異なります。混同注意:ブアン液と同じく複合固定液であり、かつ酢酸を含むため、成分が混同されやすいです。
- 3. ホルマリンはホルムアルデヒドの水溶液であり、タンパク質の架橋結合を形成することで組織を固定しますが、ピクリン酸は含まれていません。正しくは:20%ホルマリン液はホルムアルデヒド水溶液であり、ピクリン酸は含まれていません。選びやすい理由:最も一般的でルーチン検査に広く用いられる固定液であるため、深く考えずに選んでしまう可能性があります。混同注意:ブアン液の成分の一つにホルマリンが含まれているため、ホルマリン単独の液がピクリン酸を含むと誤解されやすいです。
- 4. オスミウム酸は主に電子顕微鏡用の固定液として脂質を固定し、電子密度を高める役割がありますが、ピクリン酸は含まれていません。正しくは:2%オスミウム酸液は脂質を固定する目的で用いられ、ピクリン酸は含みません。選びやすい理由:特殊な用途の固定液であるため、詳細な成分まで把握していないと誤って選ぶ可能性があります。混同注意:他の一般的な固定液とは用途が大きく異なるため、成分も特殊であると考えるかもしれませんが、ピクリン酸は含まれません。
- 5. PLP液は、過ヨウ素酸塩、リジン、パラホルムアルデヒドを成分とする固定液で、主に免疫組織化学染色に用いられますが、ピクリン酸は含まれていません。正しくは:PLP液は過ヨウ素酸塩、リジン、パラホルムアルデヒドを含みますが、ピクリン酸は含みません。選びやすい理由:名称が複雑なため、様々な成分が含まれているように感じられ、ピクリン酸もその一つであると誤解する可能性があります。混同注意:複合的な名称の固定液であり、詳細な成分を把握していないと他の複合固定液と混同しやすいです。
国試ポイント
固定液の種類と主要な化学成分、およびその特徴(特に含まれる酸の種類や主用途)を正確に理解しているかが問われる問題です。複合固定液の構成成分は頻出テーマです。
混同注意
各固定液の名称と成分が混同しやすい。特に、ホルマリンが多くの複合固定液の成分となっているため、単独のホルマリンと複合固定液を誤認しやすい。また、酸を含む固定液(例:ブアン液、カルノア液)同士で、含まれる酸の種類(ピクリン酸、酢酸など)が混同されやすい。
次に同じ論点が出たら
各固定液の名称と、その主要な構成成分(特に酸やアルデヒドの種類)の組み合わせを問う問題が出題される可能性があります。また、特定の組織や染色法に適した固定液を選ぶ問題も考えられます。
関連知識
ブアン液: ピクリン酸、ホルマリン、酢酸。結合組織、内分泌組織の固定。赤血球を溶解。カルノア液: エタノール、クロロホルム、酢酸。迅速固定、核酸保存。ホルマリン: ホルムアルデヒド。ルーチン固定の主流。タンパク質架橋。オスミウム酸: 脂質固定、電子顕微鏡用。PLP液: 過ヨウ素酸塩、リジン、パラホルムアルデヒド。免疫組織化学用。各固定液の組成、主要な固定作用、適切な用途、および注意点(例:ブアン液は脱灰不要、オスミウム酸は毒性)を整理しておく必要があります。