プリオン病はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第70回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は、異常プリオンタンパク質の蓄積によって脳組織がスポンジ状に変化する神経変性疾患であり、プリオン病の代表例です。プリオン病は伝達性海綿状脳症とも呼ばれ、クールー病、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群(GSS)、致死性家族性不眠症などが含まれます。
選択肢ごとの解説
- 1. アルツハイマー病は、アミロイドβやタウタンパク質の異常凝集が原因で発症する神経変性疾患であり、プリオン病とは異なるメカニズムを持ちます。正しくは:アルツハイマー病は、アミロイドβとタウタンパク質の異常蓄積による神経変性疾患である。選びやすい理由:一般的な神経変性疾患として有名であるため、プリオン病と混同しやすいかもしれません。混同注意:プリオン病とアルツハイマー病は共に神経変性疾患ですが、原因となる異常タンパク質の種類と病態が異なります。
- 2. 正解。クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は、異常プリオンタンパク質(PrPSc)の蓄積によって引き起こされる進行性の致死的な神経変性疾患であり、代表的なプリオン病です。
- 3. ギラン・バレー症候群は、末梢神経のミエリン鞘が自己免疫によって攻撃されることで発症する急性多発神経炎であり、プリオン病ではありません。正しくは:ギラン・バレー症候群は、自己免疫性による末梢神経の脱髄疾患である。選びやすい理由:神経系の疾患であるため、関連があるように感じられるかもしれません。混同注意:プリオン病は中枢神経系の変性疾患であるのに対し、ギラン・バレー症候群は自己免疫性の末梢神経疾患です。
- 4. パーキンソン病は、中脳の黒質ドパミン神経細胞が変性・脱落し、α-シヌクレインの異常凝集(レビー小体)が特徴的な神経変性疾患であり、プリオン病とは原因タンパク質が異なります。正しくは:パーキンソン病は、α-シヌクレインの異常凝集を特徴とする神経変性疾患である。選びやすい理由:アルツハイマー病と同様に、頻度の高い神経変性疾患として知られているため、選択肢として選びやすいかもしれません。混同注意:プリオン病とパーキンソン病は共に神経変性疾患ですが、病因となる異常タンパク質の種類が異なります(プリオン病はPrPSc、パーキンソン病はα-シヌクレイン)。
- 5. 進行性筋ジストロフィーは、主に筋線維の変性・壊死を特徴とする遺伝性の筋疾患であり、神経変性疾患であるプリオン病とは異なる疾患群です。正しくは:進行性筋ジストロフィーは、遺伝性で筋線維の変性・壊死を特徴とする筋疾患である。選びやすい理由:『進行性』という言葉から、神経系の難病と関連があるように誤解するかもしれません。混同注意:プリオン病は神経細胞の変性を伴う中枢神経系疾患ですが、進行性筋ジストロフィーは主に筋組織の疾患です。
国試ポイント
プリオン病の代表的な疾患名を知っているかを問う問題です。他の主要な神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病)や、全く異なる疾患(ギラン・バレー症候群、筋ジストロフィー)との区別が求められます。
混同注意
アルツハイマー病やパーキンソン病といった他の主要な神経変性疾患と混同しやすい。これらの疾患は原因となる異常タンパク質が異なる。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、プリオン病の具体的な種類(クールー病、GSS、致死性家族性不眠症など)や、プリオン病以外の神経変性疾患(ALS、ハンチントン病など)の原因タンパク質を問う問題が出る可能性があります。また、プリオン病の病態や感染経路、診断法なども重要です。
関連知識
プリオン病の種類(孤発性、遺伝性、獲得性)、病態(異常プリオンタンパク質PrPScの蓄積による神経細胞死)、症状(急速進行性の認知症、ミオクローヌス、運動失調)、診断(MRI、髄液検査、脳波、生検)、治療(対症療法のみ)。