精度保証のために検査前過程で行うのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
臨床検査における精度保証は、検査前過程、検査過程、検査後過程の3つに大別されます。検査前過程は、医師による検査オーダーから検体採取、搬送、受付、前処理に至るまでの段階を指します。このうち採血法の指導は、適切な検体採取を保証するための重要な活動であり、検査前過程に含まれます。不適切な採血は、溶血や希釈、凝固など、検査結果に直接影響を及ぼす様々な問題を引き起こすため、標準化された手順に基づいた指導が不可欠です。
選択肢ごとの解説
- 1. 外部精度管理は、他の施設との比較によって検査結果の正確性を評価するもので、主に検査プロセスの途中で実施されるか、または検査後プロセス(結果の評価)に関連します。検査前プロセスに直接は含まれません。正しくは:外部精度管理は検査プロセス全体の評価や結果の比較に用いられます。選びやすい理由:精度『管理』という言葉から、品質保証全体に関わる重要項目だと認識されやすいため。混同注意:内部精度管理や日常点検といった、検査室内部で行う精度管理活動と混同しやすい。
- 2. 検査値の解釈は、得られた検査結果が臨床的にどのような意味を持つかを判断する作業であり、検査後プロセスに該当します。正しくは:検査値の解釈は、検査後プロセスで行われる活動です。選びやすい理由:臨床検査技師の重要な役割の一つであり、精度保証と結びつきやすい概念であるため。混同注意:検査値の確認や報告などの検査後業務と混同しやすい。
- 3. 検査値の点検は、検査が終了し結果が出た後に、その値が異常ではないか、以前の結果と比較して乖離がないかなどを確認する作業であり、検査後プロセスに該当します。正しくは:検査値の点検は、検査後プロセスで行われる活動です。選びやすい理由:『点検』という言葉が精度保証の印象を与えるため、検査前プロセスにも関係すると誤解されやすい。混同注意:機器の点検や試薬の確認など、検査前に行う『準備』の活動と混同しやすい。
- 4. 正解。採血は検体採取という検査前プロセスの重要なステップです。正確な検体採取が検査結果の品質に直接影響するため、その方法を指導し、標準化することは検査前プロセスの精度保証において極めて重要です。
- 5. 内部精度管理は、検査が実施されている最中やその直前(機器の立ち上げ時など)に、日常的に検査の正確性や再現性を確認する活動です。これは主に検査プロセス中に分類され、検査前プロセス全体の一部ではありません。正しくは:内部精度管理は、主に検査プロセス中に行われる活動です。選びやすい理由:『精度管理』という言葉から、品質保証全体に関わる重要項目だと認識されやすいため。混同注意:外部精度管理や検体採取といった他の品質管理活動と混同しやすい。
国試ポイント
臨床検査の品質管理における検査前・検査中・検査後の各プロセスで行われる具体的な活動内容を区別する知識が問われています。特に、検体採取の重要性とそれが検査前過程に属することを理解しているかを確認しています。
混同注意
各プロセス(検査前、検査中、検査後)で行われる具体的な業務内容の区別。特に、『精度管理』という言葉が付くものが全て検査前過程ではない点。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、検査の品質保証に関する国際基準(ISO 15189など)におけるプロセス分類と、各プロセスにおける具体的な業務の関連性を確認すると良いでしょう。特に、前処理、検査、後処理のそれぞれの段階でどのようなエラーが発生しうるか、それらを防ぐための対策は何か、という視点を持つことが重要です。
関連知識
ISO 15189(医療検査室-品質と能力に関する特定要求事項)の要求事項、臨床検査技師法における職務範囲、検体採取の標準手順書(SOP)、検体管理の重要性。