血球の分化とそれを誘導するサイトカインの組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第65回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
G-CSF(Granulocyte-Colony Stimulating Factor)は、顆粒球(特に好中球)の分化、増殖、および成熟を促進する重要なサイトカインです。骨髄において前駆細胞から好中球への分化を強く誘導するため、臨床現場では顆粒球減少症の治療薬としても使用されます。
選択肢ごとの解説
- 1. IL-5は主に好酸球の分化、増殖、活性化を誘導します。好塩基球の分化にはIL-3が関与します。正しくは:好塩基球にはIL-3、好酸球にはIL-5が主に関与します。選びやすい理由:サイトカインが多岐にわたるため、他の血球系サイトカインと混同しやすい。混同注意:IL-5と好酸球の関連性、IL-3と好塩基球/肥満細胞の関連性。
- 2. IL-4は主にB細胞の増殖・分化、T細胞のTh2分化、IgE産生促進などに関与しますが、好酸球の分化誘導にはIL-5が主に関与します。正しくは:好酸球の分化にはIL-5が主に関与します。IL-4はアレルギー反応やIgE産生に関わるサイトカインです。選びやすい理由:アレルギー反応に関連するサイトカインとして、好酸球とIL-4を結びつけやすいかもしれません。混同注意:IL-4とTh2細胞、IgE産生との関連性。IL-5と好酸球の関連性。
- 3. 正解。G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)は、主に好中球の前駆細胞から好中球への分化と増殖を強力に促進するサイトカインです。臨床的にも顆粒球減少症の治療などに用いられます。
- 4. IL-2は主にTリンパ球の増殖と活性化を促進するサイトカインです。単球の分化にはM-CSF(単球コロニー刺激因子)やGM-CSF(顆粒球・単球コロニー刺激因子)が関与します。正しくは:単球の分化にはM-CSFやGM-CSFが関与します。IL-2はTリンパ球の増殖に関わります。選びやすい理由:サイトカイン全般の知識が曖昧だと、特定の血球と結びつけにくい。混同注意:IL-2とT細胞の関連性。M-CSF/GM-CSFと単球/マクロファージの関連性。
- 5. M-CSF(単球コロニー刺激因子)は、主に単球やマクロファージの分化・増殖を促進します。リンパ球の分化にはIL-7(B細胞、T細胞)やIL-2(T細胞)などが関与します。正しくは:リンパ球の分化にはIL-7やIL-2などが関与します。M-CSFは単球・マクロファージの分化を促進します。選びやすい理由:M-CSFが骨髄系幹細胞からの分化を誘導するという点で、血球分化全体を漠然と捉えてしまうと選びやすいかもしれません。混同注意:M-CSFと単球/マクロファージの関連性。IL-7、IL-2などとリンパ球の関連性。
国試ポイント
血球の分化と増殖に関わる主要なサイトカインについて、それぞれの標的細胞と作用を正確に理解しているかが問われる問題です。特にコロニー刺激因子(CSF)や主要なインターロイキン(IL)の役割は重要です。
混同注意
様々なサイトカインの名称と、それが作用する特定の血球系列の組み合わせを混同しやすいです。特に、類似した名称や複数の血球に作用するサイトカイン(例:GM-CSF)に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各サイトカインの作用特異性(どの細胞の分化や増殖に特異的に働くか)を正確に判断することが求められます。特にコロニー刺激因子(CSF)群と主要なインターロイキン(IL)群の役割を区別できるかを確認します。
関連知識
IL-3: 汎血球系サイトカイン(特に肥満細胞、好塩基球、好酸球、巨核球など)。GM-CSF: 顆粒球、単球、マクロファージ。EPO: 赤血球。TPO: 巨核球・血小板。IL-7: リンパ球(B細胞、T細胞)。