保健所の業務はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
保健所は地域住民の健康を守るための広域的・専門的・技術的拠点であり、感染症対策、食品衛生、環境衛生、医療監視などの多岐にわたる公衆衛生業務を担っています。選択肢4の医療機関への立ち入り検査は医療法に基づく医療監視業務の一部であり、選択肢5の食中毒発生時の原因調査は食品衛生法に基づく食品衛生監視業務の重要な柱です。
選択肢ごとの解説
- 1. 地域医療計画の策定は主に都道府県知事が行う業務であり、保健所は計画策定における情報提供や意見具申などの協力的な役割を担いますが、主体的な「立案」は直接的な業務ではありません。正しくは:保健所は地域医療計画策定への協力を行う。選びやすい理由:保健所が地域の医療に関わる業務を行っているため、医療計画の策定もその一部だと誤解されやすい。混同注意:都道府県が主体的に行う業務と、保健所が協力的に関わる業務の区別。
- 2. 乳幼児健康診査は市町村が母子保健法に基づいて実施する主要な業務です。保健所は市町村の事業を技術的に支援したり、専門的な相談に応じたりする役割を担いますが、直接の「実施」は市町村が中心となります。正しくは:乳幼児健康診査は市町村が実施する業務である。選びやすい理由:保健所が母子保健に関する相談業務を行っているため、健康診査も直接実施していると勘違いしやすい。混同注意:市町村の母子保健業務と、保健所の専門的支援・広域調整機能。
- 3. 身体障害者手帳の交付は、住民の申請に基づき、市町村の福祉担当窓口を通じて都道府県知事や政令指定都市の長が行う業務です。保健所は審査に関わる情報を扱うことはありますが、直接「交付」は行いません。正しくは:身体障害者手帳の交付は、市町村を通じて都道府県知事や政令指定都市の長が行う。選びやすい理由:保健所が障害に関する相談業務を行っているため、手帳の交付も担当していると考えてしまう。混同注意:障害福祉に関する相談業務と、手帳の交付手続き。
- 4. 正解。医療法に基づき、都道府県知事(保健所設置市では市長)は、地域の医療提供体制の適切な運営を確保するため、医療機関が法令を遵守しているか、適切な医療を提供しているかなどを確認するために立ち入り検査を行い、必要な指導を行うことができます。保健所はその業務を執行する機関です。
- 5. 正解。食品衛生法に基づき、保健所は食中毒が発生した際に、その原因食品、病原体、感染経路などを特定するための詳細な調査を行います。これは住民の健康と安全を守るための重要な公衆衛生業務です。
国試ポイント
保健所の役割は、市町村が担う住民に身近なサービスと混同されやすく、また都道府県が主体的に行う広域行政とも関連が深いため、その業務範囲を正確に理解しているかが問われます。特に、医療監視、食品衛生、感染症対策といった専門性の高い広域的な業務が頻出です。
混同注意
保健所の業務は、市町村の業務(住民に直接関わる予防接種や健康診査、住民票の発行など)や、都道府県全体の行政事務(医療計画の策定など)と混同されやすい。保健所は都道府県や政令指定都市が設置する機関であり、市町村レベルのサービスと、広域的・専門的な行政サービスとの境界線を理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、「保健所の広域的・専門的業務」と「市町村の住民に身近な業務」の区別、および「都道府県全体の行政業務」との棲み分けに注目して判断する。特に、具体的な法律名(医療法、食品衛生法、感染症法、母子保健法など)と業務の関連性を確認する。
関連知識
保健所の設置主体(都道府県、政令指定都市など)、保健師や獣医師、薬剤師、臨床検査技師などの専門職の配置、主な業務内容(健康増進、疾病予防、医療監視、食品衛生、環境衛生、精神保健福祉、難病対策、エイズ対策など)、地域保健法。