公的医療保険の給付対象に含まれないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
公的医療保険は、病気やけがの「治療」を主な目的とするため、病気の発生を未然に防ぐ「予防」行為である予防接種は、原則として保険適用外となります。一方で、禁煙治療、人工透析、帝王切開、訪問看護は、それぞれ所定の条件を満たせば、治療行為または医学的処置として公的医療保険の給付対象となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 一定の条件(ニコチン依存症スクリーニングテストの点数、患者の禁煙意思など)を満たせば、公的医療保険の給付対象となります。正しくは:公的医療保険の適用条件を満たす禁煙治療は給付対象となります。選びやすい理由:予防的な要素があるため、保険適用外と思われがちですが、ニコチン依存症という疾患に対する治療として保険適用されます。混同注意:単なる個人の意志による禁煙活動と混同しやすいですが、ニコチン依存症は疾患として扱われます。
- 2. 生命維持に不可欠な治療であり、公的医療保険の給付対象です。高額療養費制度の対象にもなり、患者負担は軽減されます。正しくは:人工透析は公的医療保険の給付対象です。選びやすい理由:費用が高額であるため、保険適用外と思われがちですが、公的医療保険が適用され、さらに高額療養費制度で負担が抑えられます。混同注意:自己負担が高額になるケースと混同しやすいですが、保険適用と高額療養費制度により、実質的な自己負担は抑えられます。
- 3. 通常の自然分娩は保険適用外ですが、帝王切開は医学的処置とみなされるため、公的医療保険の給付対象です。正しくは:帝王切開は公的医療保険の給付対象です。選びやすい理由:出産行為全般が保険適用外という誤解から選ばれやすいですが、医学的処置が必要な場合は適用対象となります。混同注意:正常分娩が保険適用外であることと混同しやすいですが、異常分娩や医療行為を伴う出産は適用されます。
- 4. 医師の指示書があれば、病気やけがなどで自宅療養が必要な場合に、公的医療保険の給付対象となります。介護保険の対象となる場合もあります。正しくは:医師の指示に基づく訪問看護は公的医療保険の給付対象です。選びやすい理由:病院での治療と異なり、在宅サービスであるため保険適用外と思われがちですが、在宅医療の一環として重要なサービスです。混同注意:介護保険が適用されるケースと混同しやすいですが、医療行為としての訪問看護は医療保険が適用されます。
- 5. 正解。予防接種は、病気の発症を未然に防ぐ「予防医療」に分類され、通常の病気やけがの「治療」を対象とする公的医療保険の給付対象外です。ただし、自治体による公費助成や、特定の疾患に対するワクチンなど、一部例外もあります。
国試ポイント
公的医療保険制度における給付対象の範囲を理解しているか問う問題です。特に、治療目的か予防目的か、あるいは医学的必要性があるかどうかが判断のポイントとなります。意外に保険適用されるもの(禁煙治療、帝王切開など)と、原則適用されないもの(予防接種、美容整形など)の区別が重要です。
混同注意
「予防」と「治療」の区別が曖昧になりやすい。また、公費助成される予防接種と、医療保険適用される治療とを混同する可能性がある。
次に同じ論点が出たら
次回同様の論点が出た場合、その行為が「病気の治療」にあたるか、「病気の予防」や「生活の質向上」など、保険の本来の目的とは異なる目的であるかをまず判断する。
関連知識
高額療養費制度、医療と介護の連携、自由診療と保険診療の違い、特定機能病院の紹介状なし受診時の特別料金など、医療保険制度全般。