ホルモンと生理作用の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
アンジオテンシンIIは、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RA系)において、血管平滑筋に直接作用し、強力な血管収縮を引き起こすことで血圧を上昇させる主要な因子です。また、アルドステロン分泌促進作用など、複数の生理作用を持ちます。
選択肢ごとの解説
- 1. インクレチンは血糖依存的にインスリン分泌を促進する消化管ホルモンであり、抗利尿作用は主にバソプレシン(抗利尿ホルモン)の作用です。正しくは:インクレチン — インスリン分泌促進作用(血糖依存性)選びやすい理由:ホルモンの名前は聞くが、詳しい作用を混同しやすい。混同注意:バソプレシンの抗利尿作用と混同しやすい。
- 2. オキシトシンは子宮収縮や射乳作用に関わるホルモンです。抗アレルギー作用は、ステロイドホルモンなどが持つ作用の一部です。正しくは:オキシトシン — 子宮収縮作用、射乳作用選びやすい理由:オキシトシンの名前は知っていても、具体的な作用を誤解しやすい。混同注意:子宮収縮作用や射乳作用以外の、様々なホルモン作用と混同しやすい。
- 3. コルチゾールは糖代謝、タンパク質代謝、抗炎症作用、免疫抑制作用など多岐にわたる作用を持つ副腎皮質ホルモンです。子宮収縮作用はオキシトシンの主要な作用です。正しくは:コルチゾール — 糖新生促進作用、抗炎症作用、免疫抑制作用選びやすい理由:コルチゾールが多様な作用を持つため、その一部と誤って関連付けてしまいやすい。混同注意:オキシトシンの子宮収縮作用と混同しやすい。
- 4. バソプレシン(抗利尿ホルモン)は腎臓での水の再吸収を促進し、尿量を減らす抗利尿作用があります。インスリン分泌促進作用は、インクレチンや血糖値上昇自体が持つ作用です。正しくは:バソプレシン — 抗利尿作用(水の再吸収促進)選びやすい理由:バソプレシンもインスリンも重要なホルモンなので、その作用を混同しやすい。混同注意:インクレチンやグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)などのインスリン分泌関連ホルモンと混同しやすい。
- 5. 正解。アンジオテンシンIIは強力な血管収縮作用を持つことが知られており、血圧上昇に重要な役割を果たします。これはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RA系)の中心的な作用です。正しくは:正しいため修正不要。選びやすい理由:これは直接的な作用であり、比較的覚えやすい。混同注意:他の血圧調節に関わるホルモン(例:アルドステロンによる体液量増加、バソプレシンによる血管収縮作用も一部ある)と作用機序の違いで混乱する可能性はある。
国試ポイント
ホルモンの名称とその最も特徴的または主要な生理作用との組み合わせの正確な知識が問われています。特に、複数のホルモンが関与する生理機能(例:血糖調節、血圧調節)において、各ホルモンの役割を明確に区別できるかがポイントです。
混同注意
各ホルモンの多様な作用や、他のホルモンとの関連性で混同しやすい。特に、インクレチンとインスリン、バソプレシンと抗利尿作用、コルチゾールと抗炎症作用など、主要な組み合わせを正確に覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後この論点が出題された場合、選択肢のホルモンを入れ替えたり、特定のホルモンの複数の作用の中から最も重要なものを問う形式で出題される可能性があります。また、疾患との関連(例:インスリン抵抗性、高血圧治療薬の作用機序)と結びつけて問われることも想定されます。
関連知識
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RA系)の全体像、血糖調節に関わるホルモン(インスリン、グルカゴン、インクレチン)、副腎皮質ホルモン(コルチゾール、アルドステロン)、下垂体後葉ホルモン(オキシトシン、バソプレシン)のそれぞれの主要な機能。