末梢血のWright-Giemsa染色標本(別冊No. 14)を別に示す。所見はどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
画像の中央に位置する好中球は、細胞核が正常な分葉核ではなく、連結した2葉状または分葉が少ない未熟な形態を呈しており、これはPelger-Huët異常の特徴的な所見です。この異常は、好中球の核分葉が障害される遺伝性疾患または後天性疾患で認められます。
選択肢ごとの解説
- 1. Döhle小体は好中球の細胞質内に見られる、好塩基性の不規則な顆粒状構造物です。画像にはそのような所見は認められません。正しくは:細胞質内に青灰色の封入体があればDöhle小体と判断します。選びやすい理由:Döhle小体も好中球の異常所見として知られているため、一般的な白血球形態異常の知識から連想される可能性があります。混同注意:好中球の細胞質異常全般、特に中毒性顆粒。
- 2. 中毒性顆粒は、好中球の細胞質内に見られる暗紫色の粗大顆粒です。画像には明らかな中毒性顆粒は認められません。正しくは:細胞質に暗紫色の粗大顆粒があれば中毒性顆粒と判断します。選びやすい理由:感染症などで見られる一般的な好中球の異常所見であるため、選択肢として挙げられやすいです。混同注意:正常顆粒との見分け、またはDöhle小体。
- 3. Russell小体は形質細胞の細胞質内に見られる、好酸性の球状封入体で、免疫グロブリンが過剰に蓄積したものです。この画像は好中球の異常を示しており、Russell小体ではありません。正しくは:Russell小体は形質細胞に認められ、画像は好中球であるため当てはまりません。選びやすい理由:形態異常の選択肢として提示されることがあり、一般的な異常所見の知識から選択肢として認識されやすいです。混同注意:他の細胞内封入体や小体、特にリンパ球系細胞の異常。
- 4. 正解。画像の中央の白血球は好中球であり、その核が2葉性でダンベル状を呈しています。これはPelger-Huët異常に特徴的な核分葉不全の所見です。選びやすい理由:特徴的な形態であるため、一度学習していれば正答を選びやすいです。混同注意:成熟した桿状核球。
- 5. Chédiak-Higashi異常は、好中球やリンパ球などの細胞質内に巨大な異常顆粒を認める遺伝性疾患です。画像には巨大顆粒は認められず、核の形態異常が主です。正しくは:細胞質に巨大な顆粒が認められればChédiak-Higashi異常と判断します。選びやすい理由:これも遺伝性の白血球形態異常として有名であるため、知識として知っていると選択肢として意識されやすいです。混同注意:Döhle小体や中毒性顆粒など、他の細胞質内顆粒異常。
国試ポイント
白血球の形態異常とその代表的な疾患・症候群の関連を理解しているか。
混同注意
中毒性顆粒やDöhle小体は細胞質内の異常であり、核の形態異常であるPelger-Huët異常とは異なります。また、Russell小体は形質細胞のIg封入体、Chédiak-Higashi異常は巨大顆粒を特徴とします。
次に同じ論点が出たら
同様の画像問題では、白血球(特に好中球)の核の形状(分葉の有無や程度)に注目し、次に細胞質の封入体や顆粒の有無、大きさ、色調を確認して判断します。
関連知識
Pelger-Huët異常は遺伝性の場合と、骨髄異形成症候群(MDS)や急性骨髄性白血病(AML)などの後天性の場合があります。後天性の場合は偽Pelger-Huët異常と呼ばれ、血液疾患の診断マーカーの一つとなります。