肉芽腫を形成するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
クローン病は、消化管の慢性炎症性疾患であり、病理学的に非乾酪性肉芽腫を特徴とします。これは潰瘍性大腸炎との鑑別において重要な所見です。
選択肢ごとの解説
- 1. アメーバ性大腸炎は赤痢アメーバ原虫による感染症で、特徴的なフラスコ状潰瘍を形成しますが、肉芽腫の形成は一般的ではありません。正しくは:アメーバ性大腸炎は、アメーバ性フラスコ状潰瘍を形成します。選びやすい理由:腸炎の一種であるため、炎症性疾患の鑑別として考慮されやすいかもしれません。混同注意:他の感染性腸炎や炎症性腸疾患と混同されやすいです。
- 2. 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍が連続的に発生する慢性炎症性疾患ですが、肉芽腫の形成は見られません。肉芽腫が存在しないことがクローン病との重要な鑑別点の一つです。正しくは:潰瘍性大腸炎は、非乾酪性肉芽腫を伴いません。選びやすい理由:クローン病と同様に代表的な炎症性腸疾患であり、混同しやすいです。混同注意:クローン病と混同されやすいですが、肉芽腫の有無が鑑別点です。
- 3. 偽膜性腸炎は、クロストリディオイデス・ディフィシル菌の毒素によって引き起こされる大腸炎で、特徴的な偽膜を形成しますが、肉芽腫は形成しません。正しくは:偽膜性腸炎は、偽膜を形成します。選びやすい理由:抗菌薬使用後に発生することがあり、診断名から炎症性疾患と連想されやすいです。混同注意:細菌感染による腸炎であり、病変の形態が異なる他の腸炎と混同されることがあります。
- 4. 虚血性大腸炎は、大腸への血流が一時的に阻害されることで生じる炎症で、粘膜の浮腫、発赤、びらん、潰瘍などが特徴ですが、肉芽腫の形成は伴いません。正しくは:虚血性大腸炎は、虚血による粘膜の炎症、浮腫、潰瘍などを特徴とします。選びやすい理由:高齢者に多く、急激な腹痛を伴うため、一般的な腸炎として認識されやすいです。混同注意:他の急性発症の腸炎と混同されることがあります。
- 5. 正解。クローン病は、消化管のあらゆる部位に慢性的な炎症を引き起こす炎症性腸疾患で、非乾酪性肉芽腫の形成がその病理学的特徴の一つです。これは潰瘍性大腸炎との重要な鑑別点となります。
国試ポイント
肉芽腫性炎症を特徴とする消化器疾患の知識が問われています。特に炎症性腸疾患であるクローン病と潰瘍性大腸炎の病理学的鑑別点が重要です。
混同注意
潰瘍性大腸炎。両者は炎症性腸疾患として類似点が多いですが、肉芽腫の有無が鑑別点となります。また、アメーバ性腸炎も時に腸管病変を形成するため、鑑別が必要となる場合があります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、クローン病の他の特徴(全層性炎症、飛び石病変、線維化、狭窄、瘻孔形成など)や、潰瘍性大腸炎の病理学的特徴(粘膜・粘膜下層の炎症、連続性病変、陰窩膿瘍など)について問われる可能性があります。
関連知識
肉芽腫性疾患には、結核、サルコイドーシス、ベーチェット病などがあります。消化管に肉芽腫を形成する他の疾患として、結核性腸炎や特定真菌感染症なども挙げられます。肉芽腫はマクロファージや類上皮細胞、多核巨細胞の集簇により形成される炎症反応です。