推算糸球体濾過量〈eGFR〉算出式で用いるのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
推算糸球体濾過量(eGFR)は、腎臓の働きを示す重要な指標です。この値を算出するための主要な式(例: CKD-EPI式、MDRD式、日本人ではJ-PCC式)には、年齢、性別、そして血中クレアチニン濃度(または血中シスタチンC濃度)が必須の要素として含まれます。年齢は加齢に伴う腎機能の生理的低下を補正するために、血中クレアチニン濃度は腎臓による老廃物排泄能を反映する指標として用いられます。
選択肢ごとの解説
- 1. BMIはeGFRの計算式には直接使用されません。正しくは:eGFRの算出には、年齢、性別、血清クレアチニン値(またはシスタチンC値)などが用いられます。選びやすい理由:腎機能に影響を与える要因として体格が関連すると思われがちですが、計算式には直接含まれません。混同注意:体重や身長といった身体指標は一部の薬物投与量の調整に用いられることがありますが、eGFRの主要な計算要素ではありません。
- 2. 24時間尿量はeGFRの計算式には直接使用されません。正しくは:eGFRは血清クレアチニン値などから間接的に推定される指標です。24時間蓄尿によるクレアチニンクリアランスは正確な糸球体濾過量を測定するために用いられますが、eGFRの算出とは異なります。選びやすい理由:腎機能評価には尿量も重要な指標であるため、混同しやすいです。混同注意:尿量とeGFRはどちらも腎機能に関連しますが、eGFRは血中成分から推定される指標であり、24時間蓄尿で測定されるクレアチニンクリアランスとは異なります。
- 3. 正解。eGFRの算出式では、年齢は重要な変数として用いられます。腎機能は加齢とともに自然に低下するため、年齢補正が必要です。
- 4. 正解。血中クレアチニン濃度はeGFR算出式において最も主要な変数の一つです。クレアチニンは筋肉から産生され、主に腎臓から排泄されるため、その血中濃度は腎機能の指標となります。
- 5. 尿中クレアチニン濃度はeGFRの計算式には直接使用されません。正しくは:尿中クレアチニン濃度は、24時間蓄尿によるクレアチニンクリアランス測定など、より直接的な糸球体濾過量測定の際に用いられますが、eGFRの算出とは異なります。選びやすい理由:クレアチニンが腎機能の指標であるため、血中か尿中かの区別がつきにくく、選びやすい選択肢です。混同注意:eGFRは『血中』クレアチニン濃度から推定されるのに対し、尿中クレアチニン濃度はクリアランス試験で用いられます。
国試ポイント
eGFRの算出に必要な主要な要素を正確に理解しているかを問う問題です。特に、血中クレアチニン濃度と尿中クレアチニン濃度の区別、および関連する他の因子(年齢、性別)を正確に把握しているかが重要となります。
混同注意
eGFR算出に用いられる血中クレアチニン濃度と、クレアチニンクリアランス測定に用いられる尿中クレアチニン濃度を混同しやすい。また、その他の腎機能に関連する指標(BMI、尿量など)とeGFR算出因子を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合は、eGFRの算出式に性別も含まれることを問う問題や、シスタチンCを指標とするeGFRについて問われる可能性があります。また、eGFRが具体的にどのような腎臓病の診断基準となるか(例: CKDステージ分類)を問う問題も考えられます。
関連知識
eGFRは、CKD(慢性腎臓病)の診断基準の一つであり、ステージ分類にも用いられます。日本では、主に『日本人体格補正係数を用いたeGFR算出式』(J-PCC式)が用いられています。クレアチニンだけでなく、シスタチンCを用いたeGFR算出式も存在し、クレアチニン値が筋肉量に左右される点を補完する目的で利用されます。