LDアイソザイムについて正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
乳酸脱水素酵素(LD)は、M(muscle型)サブユニットとH(heart型)サブユニットの2種類が存在し、これらが組み合わさってLD1(H4)、LD2(H3M1)、LD3(H2M2)、LD4(H1M3)、LD5(M4)という5種類のアイソザイムを形成する。各アイソザイムは四量体である。
選択肢ごとの解説
- 1. LDアイソザイムは、MサブユニットとHサブユニットが組み合わさってできる四量体構造である。正しくは:LDは四量体である。選びやすい理由:酵素の中には二量体構造を持つものもあるため、混乱しやすい。混同注意:他の二量体酵素(例:アルコールデヒドロゲナーゼの一部)の構造と混同しやすい。
- 2. LDアイソザイムの中でも、LD4やLD5は熱に不安定であり、特にLD5は冷蔵保存で活性が低下しやすい。一般に酵素は低温で安定と考えられがちだが、LDアイソザイムの各分画には特性がある。正しくは:LD4は比較的熱に不安定である。選びやすい理由:一般的な酵素の保存条件(低温で安定)という知識から選びやすい。混同注意:一般的な酵素の保存安定性と、LDアイソザイムの分画ごとの特性を混同しやすい。
- 3. 溶血により上昇するのは主に赤血球に多く含まれるLD1とLD2である。LD5は主に肝臓や骨格筋に多く存在する。正しくは:LD1は溶血によって上昇する。選びやすい理由:溶血でLDが上昇するという知識は正しいが、どのアイソザイムが上昇するかを混同しやすい。混同注意:LD全体が溶血で上昇することと、LDアイソザイムの臓器特異性を混同しやすい。
- 4. LD1の半減期は数日(約5〜10日程度)と比較的長い。一方、LD5の半減期は数時間から半日と短い。正しくは:LD1の半減期は数日である。選びやすい理由:LDアイソザイム間で半減期に差があるため、短い方と長い方を混同しやすい。混同注意:LD1とLD5の半減期の長短を混同しやすい。
- 5. 正解。LDアイソザイムは、M(muscle型)サブユニットとH(heart型)サブユニットの2種類が、それぞれ異なる割合で結合することで形成される四量体である。
国試ポイント
LDアイソザイムの基本的な構造(サブユニットの種類と数、量体形成)と、各アイソザイムの基本的な特性(臓器分布、安定性、半減期)が問われる。特に、溶血による影響や熱安定性については頻出である。
混同注意
LDアイソザイムは各分画で特性が異なるため、それぞれの特性(臓器分布、熱安定性、半減期など)を他の分画や一般的な酵素の性質と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、各LDアイソザイムの主な存在部位、熱安定性、半減期の長さ、そして溶血時に主に上昇するアイソザイムの種類に注目して判断する。
関連知識
LD1は心筋、赤血球、腎臓に多い。LD5は肝臓、骨格筋に多い。溶血では主にLD1、LD2が上昇する。LD1は熱に比較的安定で半減期が長く、LD5は熱に不安定で半減期が短い。