大分生子を形成しないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
Aspergillus fumigatusは、その特徴的な分生子頭に小分生子を多数形成しますが、大型分生子(大分生子)は通常形成しません。他の選択肢に挙げられている真菌、すなわちEpidermophyton floccosum、Fusarium solani、Microsporum canis、Trichophyton rubrumは、いずれもそれぞれの特徴的な形態を持つ大型分生子を形成することが知られており、これらは真菌の同定において重要な鑑別点となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。Aspergillus属の真菌は、通常、大型分生子ではなく、小さな球状の分生子(小分生子)を形成します。これらの分生子は分生子頭の表面に放射状に並んで形成され、空気中に広く散布されます。
- 2. Epidermophyton floccosumは、その特徴的な大型分生子(棍棒状またはラグビーボール状で、平滑な壁を持つ)を形成します。これは診断上の重要な特徴です。正しくは:この真菌は大型分生子を形成します。選びやすい理由:真菌の形態は複雑で覚えにくいので、この選択肢が正しくないことを迷うかもしれません。混同注意:他の皮膚糸状菌の形態と混同する可能性があります。
- 3. Fusarium属の真菌は、バナナ形や三日月形といった特徴的な大型分生子(大分生子)を形成することが知られています。正しくは:この真菌は大型分生子を形成します。選びやすい理由:Fusariumは日和見感染症の原因菌として知られていますが、その形態的な特徴はあまり強調されないため、選択肢として迷うかもしれません。混同注意:酵母様真菌や他の糸状菌の形態と混同する可能性があります。
- 4. Microsporum canisは、紡錘形で粗い壁を持つ多数の大型分生子を形成します。これは臨床検査における重要な鑑別点です。正しくは:この真菌は大型分生子を形成します。選びやすい理由:Microsporum属は小分生子も形成するため、大型分生子形成菌であるという認識が薄いかもしれません。混同注意:Trichophyton属の小分生子と混同する可能性があります。
- 5. Trichophyton rubrumは、通常、細長い鉛筆状の大型分生子を少数形成します。ただし、小分生子の形成がより顕著な場合もあります。正しくは:この真菌は大型分生子を形成します。選びやすい理由:Trichophyton属は小分生子を豊富に形成するイメージが強いため、大型分生子を形成しないと誤解する可能性があります。混同注意:他の皮膚糸状菌の大型分生子と混同する可能性があります。
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、主要な病原真菌の形態学的特徴(特に分生子の種類や形態)を理解しているかが問われます。特に、大型分生子を形成するかどうか、その形状、および形成様式は重要な鑑別点です。
混同注意
真菌の分類群によって大型分生子と小分生子のどちらが主であるか、あるいは両方形成するのか、そしてそれぞれの形態が複雑で混同しやすいです。特に皮膚糸状菌では、属や種によって大型分生子の特徴が異なるため、注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出た場合、各真菌が形成する分生子の形態(大きさ、形、隔壁の有無、壁の性状など)と、その真菌の分類学的特徴・臨床的意義を結びつけて判断する必要があります。特に、皮膚糸状菌では大型分生子の有無と形態が鑑別ポイントとなることが多いです。
関連知識
真菌の形態学的同定、分生子の種類(小分生子、大分生子、厚膜胞子、芽生胞子など)、主要な病原真菌(皮膚糸状菌、深在性真菌、日和見真菌)の培養上の特徴と顕微鏡像。