敗血症マーカーはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
プロカルシトニンは、重症の細菌感染症、特に敗血症において早期から高値を示し、その重症度とよく相関するため、敗血症マーカーとして広く利用されています。ウイルス感染症ではほとんど上昇しないため、細菌性感染症の鑑別にも有用です。
選択肢ごとの解説
- 1. KL-6は間質性肺炎や肺線維症などの呼吸器疾患で高値を示すマーカーであり、敗血症のマーカーではありません。正しくは:KL-6は間質性肺炎のマーカーである。選びやすい理由:炎症性疾患で高値を示すマーカーは多数存在するため、他の炎症関連マーカーと混同しやすい。混同注意:他の炎症性疾患マーカー(例:CRP、IL-6)
- 2. シスタチンCは腎機能評価に用いられるマーカーであり、特に血清クレアチニンが正常範囲内でも早期の腎機能低下を検出できる点で注目されますが、敗血症の直接的なマーカーではありません。正しくは:シスタチンCは腎機能評価のマーカーである。選びやすい理由:敗血症は多臓器不全を引き起こすため、腎機能に関連するマーカーも間接的に重要視されることがあるが、直接的な敗血症マーカーではない。混同注意:他の腎機能マーカー(例:クレアチニン、BUN)
- 3. トロポニンTは心筋梗塞などの心筋障害のマーカーであり、心臓への特異性が高いです。敗血症性ショックでは心機能低下が見られることがありますが、トロポニンT自体は敗血症の診断マーカーではありません。正しくは:トロポニンTは心筋障害のマーカーである。選びやすい理由:敗血症では心機能低下を合併することがあり、間接的に心臓関連の検査値も確認されるため。混同注意:他の心臓マーカー(例:CK-MB、BNP)
- 4. カルプロテクチンは主に炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)の活動性評価に用いられる便中のマーカーです。敗血症の診断マーカーとしては用いられません。正しくは:カルプロテクチンは炎症性腸疾患の活動性マーカーである。選びやすい理由:広範な炎症性疾患で高値を示すマーカーとの混同。混同注意:他の炎症マーカーや消化器系疾患マーカー
- 5. 正解。プロカルシトニンは細菌感染症、特に敗血症や細菌性髄膜炎などの重症全身性細菌感染症において特異的に上昇するマーカーです。ウイルス感染症ではほとんど上昇しないため、細菌性と非細菌性の鑑別にも有用とされます。混同注意:CRP(C反応性蛋白): CRPも炎症マーカーだが、プロカルシトニンは細菌感染症に対する特異性がより高く、重症度との相関も良好であるため、敗血症マーカーとしてより優れる。
国試ポイント
臨床検査技師国家試験では、主要な疾患マーカーとその対応疾患を正しく理解しているかが問われます。特に、敗血症のような緊急性の高い疾患のマーカーは重要です。他の選択肢のマーカーが何の疾患に関連するかを理解していることも求められます。
混同注意
CRP(C反応性蛋白)も炎症マーカーであり、敗血症でも高値を示すが、プロカルシトニンの方が細菌感染に対する特異性が高く、ウイルス感染との鑑別や治療効果判定において優れている。IL-6も敗血症で上昇するが、プロカルシトニンの方がより特異的かつ信頼性が高い。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、敗血症診断の初期に測定すべき検査項目や、細菌感染とウイルス感染の鑑別で特に有用なマーカーを問われる可能性があります。また、多臓器不全の各臓器におけるマーカーとの関連を問う問題も考えられます。
関連知識
敗血症の診断には、プロカルシトニンの他にもCRP、白血球数、血小板数、乳酸値、細菌培養検査などが総合的に評価されます。SOFAスコアやqSOFAスコアなどの重症度評価ツールも用いられます。