プラスミドについて誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第67回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
プラスミドは細菌の染色体とは独立して複製する環状DNA分子であり、遺伝子を運ぶ役割をしますが、細菌に感染するウイルス(バクテリオファージ)とは全く別のものです。細菌に感染するウイルス全体を指すのは「バクテリオファージ」であり、「プラスミド」ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. プラスミドは環状二本鎖DNAであり、この記述は正しいです。正しくは:この記述は正しいので修正不要です。選びやすい理由:正しい記述なので、誤りを選ぶ問題で混同しにくいかもしれません。混同注意:細菌のゲノムDNAも環状であるため、それと混同する可能性は低いですが、真核生物の直線状DNAと対比して考える必要があります。
- 2. 接合は、細菌がプラスミド(特にRプラスミドなど)を直接的に他の細菌に伝達する主要なメカニズムの一つです。この記述は正しいです。正しくは:この記述は正しいので修正不要です。選びやすい理由:接合以外にも形質転換や形質導入といった遺伝子伝達方法があるので、それらと混同する可能性があります。混同注意:形質転換(DNA断片の取り込み)、形質導入(ファージを介した伝達)とは区別して理解する必要があります。
- 3. 多くのRプラスミドは抗生物質耐性遺伝子を含んでおり、細菌の薬剤耐性獲得に重要な役割を果たします。この記述は正しいです。正しくは:この記述は正しいので修正不要です。選びやすい理由:すべてのプラスミドが耐性因子を持つわけではないという点で、疑問に感じるかもしれませんが、「持つことがある」という表現は正当です。混同注意:病原性因子を持つプラスミドや、代謝酵素遺伝子を持つプラスミドなど、他の種類のプラスミドと混同する可能性があります。
- 4. プラスミドは細菌の主要な染色体DNAとは独立して複製・維持される遺伝子体です。この記述は正しいです。正しくは:この記述は正しいので修正不要です。選びやすい理由:プラスミドが時に染色体DNAに組み込まれる(エピソーム)という知識があると、独立性について混乱するかもしれませんが、基本的には独立した遺伝子要素です。混同注意:細菌のメインゲノムである染色体DNAと混同しないようにする必要があります。
- 5. 正解。プラスミドは細菌の細胞内に存在するDNA分子であり、細菌に感染するウイルス(バクテリオファージ)とは全く異なる概念です。この記述は誤りです。正しくは:「プラスミドは細菌に感染するウイルス全体を指す言葉」ではなく、「プラスミドは細菌の細胞質内に存在する、染色体とは独立して複製する環状DNA分子である」が正しいです。選びやすい理由:微生物学の初期段階では、遺伝子を運ぶ要素全般について混乱しやすく、ウイルスとプラスミドを混同してしまう可能性があります。混同注意:バクテリオファージ(細菌ウイルス)と混同しやすいです。両者はDNAを持ちますが、機能、構造、増殖様式が大きく異なります。
国試ポイント
プラスミドの基本的な定義、構造、機能、および他の遺伝子要素(特にバクテリオファージ)との違いを正確に理解しているかが問われています。特に誤解しやすい概念との区別が重要です。
混同注意
バクテリオファージ(細菌ウイルス)、トランスポゾン(転移因子)、エピソーム(染色体に組み込まれるプラスミド)
次に同じ論点が出たら
プラスミドに関する問題が出た場合、まず「環状DNAであること」「染色体とは独立していること」「細菌の遺伝子伝達に関わること」「耐性遺伝子などを運ぶこと」といった基本事項が正しく記述されているかを確認し、他の微生物要素(ウイルスなど)と混同されていないかを注意深く判断します。
関連知識
細菌の遺伝子伝達機構(接合、形質転換、形質導入)、Rプラスミドと薬剤耐性、遺伝子工学におけるプラスミドの利用(ベクターとしての機能)