末梢血で過分葉核好中球がみられる場合に検査すべき項目はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
過分葉核好中球は、巨赤芽球性貧血(ビタミンB12欠乏症または葉酸欠乏症)に特徴的に見られる末梢血所見です。この所見が認められた場合、巨赤芽球性貧血の鑑別を進めるため、葉酸およびビタミンB12の検査を行うことが重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 鉄欠乏性貧血では低色素性小球性貧血となり、過分葉核好中球ではなく、主にターゲットセルや涙滴赤血球が見られることがあります。正しくは:過分葉核好中球は、鉄欠乏とは直接関連しません。選びやすい理由:貧血の原因として鉄欠乏がよく知られているため、関連性を考えてしまう可能性があります。混同注意:鉄欠乏性貧血と巨赤芽球性貧血による好中球の形態異常を混同しやすいです。
- 2. 鉛中毒では赤血球に好塩基性斑点が特徴的に見られますが、過分葉核好中球とは直接関連がありません。正しくは:過分葉核好中球は、鉛中毒の所見ではありません。選びやすい理由:好塩基性斑点も血液塗抹標本で観察される異常であり、誤って関連付ける可能性があります。混同注意:鉛中毒による赤血球の形態異常と、過分葉核好中球の出現原因を混同しやすいです。
- 3. 正解。過分葉核好中球は、巨赤芽球性貧血(ビタミンB12欠乏症または葉酸欠乏症)の指標となる所見です。したがって、葉酸の欠乏を疑い検査する必要があります。
- 4. フェリチンは体内の貯蔵鉄量を反映する指標であり、鉄欠乏性貧血の診断に用いられます。過分葉核好中球とは直接関連がありません。正しくは:過分葉核好中球は、フェリチンの異常とは直接関連しません。選びやすい理由:鉄欠乏性貧血との関連から選択肢として考えやすいですが、過分葉核好中球は鉄欠乏の所見ではありません。混同注意:フェリチンが関わる鉄欠乏性貧血と、過分葉核好中球が見られる巨赤芽球性貧血を混同しやすいです。
- 5. エリスロポエチンは赤血球産生を促進するホルモンであり、腎性貧血などでその産生異常が問題となりますが、過分葉核好中球の出現とは直接関連がありません。正しくは:過分葉核好中球は、エリスロポエチンの異常とは直接関連しません。選びやすい理由:貧血に関連する因子であるため、広範な貧血の原因として考えてしまう可能性があります。混同注意:腎性貧血や再生不良性貧血など、他の貧血病態と巨赤芽球性貧血を混同しやすいです。
国試ポイント
巨赤芽球性貧血の血液学的特徴(特に過分葉核好中球)と、その原因となる栄養素(ビタミンB12、葉酸)の関連性を理解しているか問う問題です。他の貧血と混同しないように注意が必要です。
混同注意
鉄欠乏性貧血、再生不良性貧血、溶血性貧血など、他の貧血の血液像所見と巨赤芽球性貧血の所見を混同しやすい。特に、巨赤芽球性貧血の診断では、赤血球系だけでなく白血球系や血小板系の変化も総合的に判断することが重要。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出たら、過分葉核好中球が示す病態として、巨赤芽球性貧血であることを想起し、その原因となるビタミンB12と葉酸の検査を検討するという流れで判断する。
関連知識
巨赤芽球性貧血の病態、ビタミンB12および葉酸の代謝と生理機能、悪性貧血の概念、末梢血塗抹標本の観察による各種血液疾患の診断。