体細胞分裂中期の核の模式図(別冊No. 1)を別に示す。矢印で示すのはどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第72回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
体細胞分裂の中期において、染色体は細胞の中央に並びます。この際、細胞の両極には中心体が存在し、ここから紡錘糸が伸びて染色体のセントロメアに結合します。図の矢印は、細胞の極に位置し、紡錘糸の形成起点となっている構造を明確に指しており、これは中心体です。
選択肢ごとの解説
- 1. 核小体は通常、間期に観察され、細胞分裂中期には消失しているか、非常に不明瞭になります。また、示されているのは染色体運動に関わる構造です。正しくは:核小体はリボソームRNAの合成とリボソームの構築が行われる部位です。分裂中期には見られません。選びやすい理由:細胞核内の構造として思いつくかもしれませんが、細胞分裂中の特殊な状態では異なります。混同注意:核小体は細胞分裂中の特定の段階では見られないことを理解していないと誤る可能性があります。
- 2. 正解。細胞分裂中期では、中心体は細胞の両極に移動し、紡錘体を形成する起点となります。矢印は、染色体から離れた極にある微小管形成中心を指しているため、中心体を示しています。正しくは:この選択肢は正しいです。中心体は細胞分裂時に紡錘糸形成の起点となる重要なオルガネラです。選びやすい理由:紡錘体との関連性が高く、混同しやすいですが、中心体は紡錘体の『形成起点』です。混同注意:紡錘体全体を指していると誤解すると、3番を選択する可能性があります。矢印はあくまで極にある点状の構造を指しています。
- 3. 紡錘体は、中心体から伸びる微小管(紡錘糸)と染色体全体を含む構造の総称です。矢印は紡錘体全体ではなく、その起点となる特定の構造(中心体)を指しています。正しくは:紡錘体は微小管の束からなる構造全体を指します。矢印が指すのは、その極にある形成中心です。選びやすい理由:中心体と混同しやすいですが、紡錘体はより広範な構造を指します。混同注意:中心体と紡錘体の区別が曖昧だと、この選択肢を選んでしまうかもしれません。
- 4. テロメアは染色体の末端部分であり、染色体の安定性に関与します。矢印が指す構造とは全く異なるものです。正しくは:テロメアは染色体の端にあるDNA反復配列の領域です。図の矢印は染色体そのものではなく、細胞分裂に関わる別の構造を指しています。選びやすい理由:染色体に関連する用語として知っているかもしれませんが、全く別の構造です。混同注意:染色体の詳細な構造を理解していないと、関連する用語として選択してしまう可能性があります。
- 5. セントロメアは染色体の中央部分にあり、姉妹染色分体をつなぎ、動原体が形成される領域です。矢印が指すのは染色体から離れた極にある構造です。正しくは:セントロメアは染色体のくびれた部分で、動原体が付着し紡錘糸が結合する場所です。矢印が指すのは細胞の極に位置する構造です。選びやすい理由:染色体と紡錘体の結合点であり、分裂には不可欠な部分ですが、矢印が指しているのはそこではありません。混同注意:染色体のどの部分を指すかを混同すると、誤った選択をしてしまいます。
国試ポイント
細胞分裂の各段階における主要な細胞小器官や構造の位置と機能、特に中心体、紡錘体、染色体の関係性を正確に理解しているかが問われています。模式図を見て、どの構造がどこに位置し、どのような役割を果たすかを識別する能力が重要です。
混同注意
中心体と紡錘体は非常によく混同されます。中心体は紡錘体形成の『起点』となる小さなオルガネラであり、紡錘体は中心体から伸びる微小管(紡錘糸)と染色体を含むより広範な『構造全体』を指します。また、核小体、テロメア、セントロメアといった染色体や核内の他の構造との区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の模式図問題で、例えば「紡錘糸」や「動原体」、「染色体」を指す矢印が出た場合に、それらの構造を識別できるか。また、各構造の機能について説明できるか。
関連知識
細胞分裂(有糸分裂)のM期(前期、前中期、中期、後期、終期)における各構造(核膜、核小体、染色体、中心体、紡錘体、動原体など)の動態と機能。特に、中心体は動物細胞に特有であり、植物細胞では極体がその役割を担います。