糖尿病の診断で糖尿病型の判定に用いられないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
グリコアルブミンは、血糖コントロールの短期的な指標として有用ですが、日本糖尿病学会の「糖尿病診断基準」において『糖尿病型』の判定項目としては採用されていません。糖尿病型判定には、空腹時血糖値、随時血糖値、75gOGTT後2時間血糖値、HbA1cのいずれかまたは複数が用いられます。
選択肢ごとの解説
- 1. HbA1cは過去1~2ヶ月の血糖コントロール状態を反映し、糖尿病診断の主要な項目の一つとして用いられます。正しくは:糖尿病型判定に用いられる項目です。選びやすい理由:糖尿病の診断に非常に重要な項目であるため、誤って選択肢から外すことはないでしょう。混同注意:血糖値の他の指標と混同することはありませんが、診断基準におけるカットオフ値は覚える必要があります。
- 2. 随時血糖値は、時間帯に関わらず測定した血糖値であり、特に顕著な高血糖症状がある場合などに糖尿病型判定に用いられます。正しくは:糖尿病型判定に用いられる項目です。選びやすい理由:食事の影響を受けるため、空腹時血糖値と比べて解釈が難しいと感じるかもしれませんが、診断基準として明確に位置づけられています。混同注意:空腹時血糖値と混同しやすいですが、それぞれ異なる基準値が設定されています。
- 3. 空腹時血糖値は、8時間以上食事を摂らずに測定した血糖値であり、糖尿病診断の最も基本的な項目の一つです。正しくは:糖尿病型判定に用いられる項目です。選びやすい理由:糖尿病診断の最も一般的な指標であるため、これを誤って選択肢から外すことはないでしょう。混同注意:随時血糖値や75g経口ブドウ糖負荷後血糖値と混同しやすいですが、それぞれ診断における役割が異なります。
- 4. 正解。グリコアルブミンは、過去約2週間の血糖コントロール状態を反映する指標であり、糖尿病の血糖コントロールの評価には用いられますが、糖尿病型の診断基準としては採用されていません。正しくは:糖尿病の診断には直接用いられず、主に血糖コントロールの評価や治療効果判定、あるいは妊婦糖尿病のモニタリングに利用されます。選びやすい理由:HbA1cと同様に糖化タンパク質の一種であるため、診断にも用いられると誤解しやすいですが、診断基準における位置づけが異なります。混同注意:HbA1c(ヘモグロビンA1c)と混同しやすいですが、グリコアルブミンはアルブミンの糖化であり、赤血球の寿命に影響を受けないという特徴があります。診断基準としての役割が異なります。
- 5. 75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)は、糖尿病の診断や境界型糖尿病の評価に非常に重要であり、負荷2時間後の血糖値は糖尿病型判定に用いられます。正しくは:糖尿病型判定に用いられる項目です。選びやすい理由:負荷試験という特殊な状況での測定値であるため、通常の血糖値とは異なる位置づけと感じるかもしれませんが、診断基準において重要な役割を担っています。混同注意:空腹時血糖値や随時血糖値と混同しやすいですが、負荷後の特定の時点での血糖値であり、耐糖能異常の評価に特化しています。
国試ポイント
糖尿病の診断基準において、どの検査項目が『糖尿病型』の判定に用いられるか、またどの項目が主に血糖コントロールの評価に用いられるかの違いを正確に理解しているかが問われています。特に、HbA1cとグリコアルブミンの違いや、各血糖値の基準値を正確に把握することが重要です。
混同注意
HbA1cとグリコアルブミンはどちらも糖化タンパク質であり、血糖コントロールの指標として用いられますが、診断基準における位置づけが異なります。また、空腹時血糖値、随時血糖値、OGTT後血糖値の各基準値と役割も混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、各診断基準値の具体的な数値や、他の特殊な糖尿病の診断(妊娠糖尿病、特定の遺伝子異常による糖尿病など)に用いられる指標について問われる可能性があります。また、境界型糖尿病(IGT, IFG)の診断基準についても確認しておくべきです。
関連知識
日本糖尿病学会の「糖尿病診断基準」では、糖尿病の診断はHbA1c、空腹時血糖値、75gOGTT2時間後血糖値、随時血糖値のいずれか(または複数)が高値を示す場合に「糖尿病型」と判定し、これを複数回確認するか、特徴的な症状(口渇、多尿、体重減少など)や網膜症を伴う場合に確定診断に至ります。グリコアルブミンは主に治療効果の判定や短期間の血糖変動の評価、妊娠糖尿病の管理などに用いられます。