ケトン体はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
ケトン体は、脂肪酸が肝臓で不完全燃焼することで生成される代謝産物であり、主にアセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトンの3種類が存在する。これらは飢餓時や糖尿病などで糖の利用が困難な際に、エネルギー源として利用される。
選択肢ごとの解説
- 1. 胆汁酸はコレステロールから生成されるステロイド骨格を持つ物質で、脂質の消化吸収を助ける働きがある。ケトン体とは異なる。正しくは:アセトン、3-ヒドロキシ酪酸、またはアセト酢酸選びやすい理由:脂質代謝に関連する物質であるため、混同しやすいかもしれない。混同注意:脂質代謝物全般
- 2. 正解。アセトンはケトン体の一種であり、アセト酢酸の脱炭酸によって生成される。体内でエネルギー源としては利用されず、呼気や尿中に排泄される。選びやすい理由:ケトン体の主要な構成要素であるため、正しいと判断しやすい。混同注意:アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸
- 3. アラキドン酸は炭素数20の多価不飽和脂肪酸であり、リン脂質の一部として生体膜を構成したり、エイコサノイドの前駆体となる。ケトン体ではない。正しくは:アセトン、3-ヒドロキシ酪酸、またはアセト酢酸選びやすい理由:脂質代謝物であるため、知識が曖昧だと誤って選んでしまう可能性がある。混同注意:脂肪酸全般
- 4. トロンボキサンはアラキドン酸から生成されるエイコサノイドの一種で、血小板凝集や血管収縮に関与する生理活性物質である。ケトン体とは全く異なる種類の物質である。正しくは:アセトン、3-ヒドロキシ酪酸、またはアセト酢酸選びやすい理由:生体内の生理活性物質であるため、他の代謝産物と混同されやすい可能性がある。混同注意:エイコサノイド、脂肪酸代謝物
- 5. 正解。3-ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸)はケトン体の一種であり、アセト酢酸から還元されて生成される。アセト酢酸とともに、主にエネルギー源として利用される。選びやすい理由:ケトン体の主要な構成要素であるため、正しいと判断しやすい。混同注意:アセトン、アセト酢酸
国試ポイント
ケトン体の種類(アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトン)を正確に覚える。
混同注意
ケトン体は脂質代謝産物であり、胆汁酸(コレステロール由来の消化液成分)、脂肪酸(アラキドン酸など)、エイコサノイド(トロンボキサンなど)とは異なる物質群である。
次に同じ論点が出たら
「ケトン体」と問われたら、アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトンのいずれか(または複数)が選択肢にあるかを確認する。
関連知識
ケトン体は水溶性で血液脳関門を通過できるため、脳のエネルギー源にもなる。糖尿病性ケトアシドーシスではケトン体が過剰に産生され、代謝性アシドーシスを引き起こす。