アポトーシスについて正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第68回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
アポトーシスは、プログラムされた細胞死であり、その特徴として核内のクロマチン濃縮(選択肢3)や、DNAがヌクレオソーム単位で規則的に切断される現象(選択肢5)が挙げられます。細胞膜の破裂は伴わず(選択肢1)、ATPを消費する能動的なプロセスであり(選択肢2)、炎症反応を誘発しない(選択肢4)という点がネクローシスとの主要な違いです。
選択肢ごとの解説
- 1. アポトーシスでは細胞膜の破裂は通常伴いません。細胞全体が縮小し、アポトーシス小体と呼ばれる膜で覆われた断片に分解されます。正しくは:細胞膜の破裂は、ネクローシス(壊死)で典型的に見られます。選びやすい理由:細胞死の一種であるため、細胞の破壊的な変化と混同しやすいかもしれません。混同注意:ネクローシス
- 2. アポトーシスは、カスペース経路の活性化など、多くの段階でATPを消費する能動的な細胞死プロセスです。正しくは:ATPはアポトーシス進行に不可欠なエネルギー源として必要とされます。選びやすい理由:細胞死がエネルギーを消費するプロセスであるという認識が薄い場合、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:ATPを必要としない受動的な細胞死(例: ネクローシスの一部)
- 3. 正解。アポトーシスの初期段階の顕著な特徴の一つは、核内のクロマチン(DNAとタンパク質の複合体)が核膜の内側に沿って濃縮・凝集することです。
- 4. アポトーシスで死滅した細胞は速やかにマクロファージなどに貪食されるため、通常、周囲組織に炎症反応を引き起こしません。正しくは:強い炎症反応は、主にネクローシス(壊死)の際に見られる特徴です。選びやすい理由:細胞死が組織に何らかの反応を引き起こすという一般的な認識から、炎症と関連付けてしまいがちです。混同注意:ネクローシス
- 5. 正解。アポトーシスでは、DNAエンドヌクレアーゼの作用により、DNAがヌクレオソーム(約180~200塩基対)を構成する単位で規則的に切断されます。これはDNAラダー(はしご)パターンとして電気泳動で検出されます。
国試ポイント
アポトーシスとネクローシスの違いを明確に理解しているか、特にアポトーシスの形態学的・生化学的特徴を問う問題です。能動的プロセスであること、ATPの必要性、炎症の有無、DNA切断のパターンが重要視されます。
混同注意
アポトーシスとネクローシス
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出たら、アポトーシス誘導経路(内因性/外因性)、カスペースの役割、関連する疾患について問われる可能性があります。
関連知識
カスペース、アポトーシス小体、DNAラダーパターン、プログラム細胞死、細胞死のメカニズム