ウイルスと疾患の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第69回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ヒトパルボウイルスB19は、主に小児に発症する感染症である伝染性紅斑(りんご病)の病原体として知られています。伝染性紅斑は、頬に特徴的な紅斑が現れることから「りんご病」とも呼ばれます。
選択肢ごとの解説
- 1. コクサッキーウイルスは、手足口病やヘルパンギーナ、無菌性髄膜炎などの原因となるエンテロウイルスの一種です。尿道炎の主な原因は細菌(クラミジア、淋菌など)や単純ヘルペスウイルスであり、コクサッキーウイルスが尿道炎を引き起こすことは一般的ではありません。正しくは:コクサッキーウイルスは「手足口病」や「ヘルパンギーナ」などを引き起こします。選びやすい理由:ウイルスが様々な疾患を引き起こすことを知っていても、具体的な組み合わせを把握していないと、誤って選んでしまう可能性があります。コクサッキーウイルスが粘膜感染を起こすため、可能性がないとは言い切れないと考える人もいるかもしれません。混同注意:単純ヘルペスウイルスによる尿道炎や、その他のウイルス(アデノウイルスなど)による膀胱炎などと混同する可能性があります。
- 2. サイトメガロウイルス(CMV)はヘルペスウイルス科に属し、先天性感染症、免疫不全患者における肺炎、網膜炎、消化管病変などを引き起こします。手足口病は主にコクサッキーウイルスA群(特にA16型)やエンテロウイルス71型が原因です。正しくは:サイトメガロウイルスは「先天性サイトメガロウイルス感染症」や「間質性肺炎」などを引き起こします。選びやすい理由:サイトメガロウイルスが広範な臓器に感染し、皮膚症状を伴う疾患もあるため、関連付けてしまう可能性があります。特に、手足口病の症状が非特異的であると誤解している場合。混同注意:サイトメガロウイルス感染症による発疹(例:輸血後CMV感染症)と、手足口病の発疹を混同するかもしれません。
- 3. デングウイルスは蚊によって媒介され、デング熱やデング出血熱、デングショック症候群を引き起こします。主な症状は発熱、発疹、関節痛、筋肉痛、出血傾向などであり、肺炎はデングウイルスの典型的な合併症や病態ではありません。正しくは:デングウイルスは「デング熱」や「デング出血熱」などを引き起こします。選びやすい理由:発熱や全身症状を伴うウイルス感染症として、重症化すると多臓器不全を引き起こす可能性があるため、呼吸器症状も現れると誤解されるかもしれません。混同注意:インフルエンザウイルスやRSウイルスなど、呼吸器症状を主要とするウイルスと混同する可能性があります。
- 4. 正解。ヒトパルボウイルスB19は、小児に多く見られる「伝染性紅斑」、別名「りんご病」の主な原因ウイルスです。頬に蝶形の発疹が出ることが特徴的です。
- 5. ヒトRSウイルスは、乳幼児に重症な細気管支炎や肺炎を引き起こす主要な呼吸器系ウイルスです。脳炎はRSウイルス感染症の稀な合併症として報告されることがありますが、その主要な病態ではありません。正しくは:ヒトRSウイルスは「細気管支炎」や「肺炎」などを引き起こします。選びやすい理由:RSウイルス感染症が重症化した場合、脳への影響も考えられるため、脳炎を引き起こす可能性を連想しやすいかもしれません。特に、インフルエンザ脳症のようなケースと混同する可能性があります。混同注意:単純ヘルペスウイルス脳炎や日本脳炎、インフルエンザ脳症など、より典型的なウイルス性脳炎の原因と混同する可能性があります。
国試ポイント
主要なウイルスの特徴と、それらが引き起こす代表的な疾患の組み合わせを正確に覚えているかが問われています。特に、小児に多い感染症の原因ウイルスは頻出です。稀な合併症ではなく、最も典型的な疾患を問う形式です。
混同注意
各ウイルスが引き起こす多くの疾患の中から、特に有名な代表疾患を混同しやすいです。例えば、呼吸器系ウイルス(RS、インフルエンザ)と全身性ウイルス(デング、パルボ)の症状、またヘルペスウイルス群(CMV、HSVなど)の疾患スペクトルが広いため、特定の症状との関連が誤って記憶されがちです。
次に同じ論点が出たら
次にこの論点が出題された場合、ウイルスと疾患の組み合わせを問う形式が継続されるでしょう。特に、感染経路(飛沫、接触、媒介など)や、年齢層(乳幼児、小児、成人、免疫不全者)と関連付けて問われる可能性が高いです。また、診断方法(抗体検査、PCRなど)と結びつけて出題されることも考えられます。
関連知識
エンテロウイルス属(コクサッキーウイルス、エコーウイルス、ポリオウイルスなど)の疾患スペクトル。ヘルペスウイルス科(CMV、EBV、HSVなど)の疾患。アルボウイルス(デングウイルス、日本脳炎ウイルスなど)の媒介と疾患。小児ウイルス感染症の主な原因ウイルス(RS、パルボB19、麻疹、風疹など)。